第3話 覆水盆に返らず※早乙女Side
もう一度話をしたくてRINEを送った後、新城から『高等部に上がる生徒は説明会あるからいけませーん、そしてお前とはもう絶交です話しかけないで下さい、ピロピロピー』と返事を送られてきた。
電話をするべく通話ボタンを押してが、既に着信拒否されていた。
「くそっこうなりゃ直接教室行って「何処までも由貴ちゃんに迷惑掛けてんじゃないわよ!」
ゴスッ!!
れーめーがおか中等部の新城のクラスに向かおうとしたら、背後から踵落としを落とされた。激痛に再び意識が飛びかけて、勢い良く振り返ると俺と同じ鬼人の姉ちゃんが立っていた。
「いって〜…何すんだ!」
「卒業式のアレは何よ!いらん恥掻いたじゃない!お母さんが世間に顔向け出来ないって落ち込んでたわよ!!」
「だって新城が同じ高校通えたら付き合っても良いって言ってたのに、勝手にれーめーがおか高等部続行したから…」
「自分が勉強出来ないからって相手を落とすって、どんだけ甘ったれた発想してんのよ!遊び呆けてた癖に自分勝手な事言うんじゃないよ!姉ちゃん由貴ちゃんがあんたを勉強に誘う所、見てたから誤魔化されないからね!」
「…新城だったら女木島高校でもやっていける」
「馬鹿!」
俺は再び姉ちゃんに頭を殴られた。体育教師の拳骨と踵落としを食らった箇所だったから、すげぇ響いた。
「確かに由貴ちゃんが半神か鬼人だったらあんたとやっていけたでしょうけどね。花人だと無理なの。散々種族別授業で勉強してきたけど、どうせ聞いてなかったんでしょ?」
「…新城の頭に咲いてる椿以外の白い小さい花が、色んな色に変わるのは知ってる」
「そう、“初花”っていう花人が生まれた時から咲かす花ね。あの花は危害を加えられると黒くなって、相手にアレルギー反応を引き起こさせるの。だから喧嘩の耐えない不良校はそもそも受験資格そのものがないのよ」
「…」
受験資格がない…じゃあ由貴はれーめーがおか高等部以外、俺と同じ高校に通えなかったのか。
「兎に角因果応報自業自得!あんたが勉強頑張らないで受験に落ちたんだから、もう由貴ちゃんの事は諦めなさい」
「…卒業するまでに偉い人になってりゃ良いんだろ!なら不良校天下統一してやる!!」
「不良の天下の何処が偉い人じゃ!」
バシーーーンッ!!
今度は後頭部を思いっ切り引っ叩かれた。ジンジンする頭で、俺はどうやって新城と付き合うか考えた。




