第2話 黎明ヶ丘学園
卒業式終了後、他校を受験する生徒は帰宅し、中等部から黎明ヶ丘高等部に、そのまま進学する生徒は説明を受ける為に中等部の自分のクラスに残った。
「あはははは!ユッキー盛大に振られちゃったね〜」
「馬鹿だよね〜こんな美少女を振るなんて…フッ」
「ねー、ユッキー程の良妻物件居ないのにね〜」
中等部から友達になった暁山栄子ことアッキー、私の唯一の女友達の半神だ。
「つーか花人は将来優秀な人か、既に高い地位にいる人としか結婚出来ないから、黎明ヶ丘高等部に落ちない様に勉強しろって口酸っぱく言ってたのにさ〜」
「鬼人なのに落ちるなんて相当成績悪かったんだねー」
「中等部であれだけ警告されたのにね」
「将来有望か危険人物か見る学校だもんねー」
黎明ヶ丘学園は東京都心にある半神、鬼人、花人専用の専門学園だ。幼等部は国から入学するように推薦状が来て、中等部になってから将来有望か人に害をなすか、高等部に入学出来るか│篩を掛ける。
「ユッキーみたいないい子、隣りにいて不良になるなんて本当に馬鹿だねー」
「…なー」
☓☓☓
小等部1年、同じクラスになった時から、何となく気になっていた。
「お前鬼人なのになまいきだぞ!」
「お前みたいな悪い鬼、退治してやるー!」
「うるせぇ!」
「わー早乙女が怒ったー!」
「せんせー!早乙女が生徒いじめてまーす!」
自分からちょっかいかけにいっておきながら、先生に嘘の報告をする奴らに何となくムカついて、私はそいつらを蹴飛ばして蹴散らしてやった。
「いってー!何すんだよこの男女!」
「うるせぇ!種族差別する奴に言われたくねぇよ!」
「先生ー新城さんが蹴ったー!」
「縁起悪い椿が咲いてるお前なんか嫁の貰い手ねぇよーだ!」
「ふん」
意地の悪いクラスメートを蹴散らした後で、早乙女が私を睨んできた。
「お前…何で俺に構うの?」
「別に?鬼人だとか椿の花だとかで人を見てる奴等がウザかっただけだし」
「…ありがとな」
その日から先生から問題児組として、なるべく同じペアになるように仕向けられて、なんとなく中等部卒業まで一緒にいる事になった。
☓☓☓
そして現在、中等部に入ってから高等部で離される事になるから、生活態度改めろとか、勉強しろとか忠告したのに早乙女は聞き入れるどころか反発する様になった。
「…本当、何考えてんだろーなあの馬鹿」
「反抗期何じゃない?」
「私は早乙女の親じゃねーよ」
そこまで話をしていてスマホにRINEが届く。
『おいもう一度話があるからこれから校舎裏に来い』
「…『高等部に上がる生徒は説明会あるからいけませーん、そしてお前とはもう絶交です話しかけないで下さい、ピロピロピー』」
卒業式で掻かされた恥を思い出して、私はそんな文章を早乙女にRINEしてから、スマホに登録してある番号を片っ端から着信拒否にした。
「早乙女も自分から婚約破棄しといて女々しいね〜」
「ほんとにな」
そんな話をしていたらチャイムが鳴り、私とアッキーは笑いながら自分の席に戻った。




