第5話 最後の最後まで
「いいえ、花人は虐げられたり暴行を受けると防衛本能から、初花が黒くなり加害者にアレルギー反応が出るようになります。アレルギーとは一言で言っても重度の者は被れたり呼吸困難になったり、最悪の場合死に至ります」
死に至る、の言葉でクラス中がざわつく。毎年ここは驚かれる。黒い花の話は、どうしても都市伝説みたいに聞こえるらしい。
さては説明聞いても花粉症程度と思ってたな?まぁ過度に反応して遠ざける虐めする奴も、そういや昔は居たっけなぁ。
「過去に黒い花で村八分をした村が滅びたり、近年でも学校での虐めによりアレルギーの集団発生が起こる事があります。なので初花が紫や暗い色になっている花人が居たら、迅速に近辺捜査と花人を保護します。隠れDVしても例え相手が政治家や警察でも適応されますので、花人は安心してお見合いしてください」
「せんせー、お見合いって絶対何ですかー?」
意外にも隣の席のアッキーが手を上げて質問する。
「勿論花人が本気で嫌がって初花の色が染まり掛けたら、強制はしません」
「良かったー。それじゃーアタシより良い人が現れなかったら、卒業したらユッキーと結婚して良いんですね〜」
「アッキー!良いの〜?」
「勿論〜!」
隣の席に座るアッキーに向かって手を伸ばして抱き合う。良かったー!嫁の貰い手無いかと思ったーーーっ!!
「新城さん、暁山さん、そういう事は授業以外でしてください」
「先生そういう問題じゃないでしょ」
「あれ知らないの?暁山さんって麒麟の半神で両性なのよ?」
「え!?嘘っあんな巨乳で普段からギャルっぽきのに生えてるの!?」
「そうだよー。両方付いてるよー」
ヒソヒソ話し合う生徒達にアッキーは、あっけらかんと答える。そう麒麟は両性の神獣だ。アッキーを見ていると本当にそうなんだなと思う。
アッキーは元々の性格と性別が合わさって、ちょっと性に奔放過ぎて、逆にこっちが吃驚する時がある。
「だからアタシより強くてー、成績良くてー、神気強い人しかユッキーの結婚相手認めないもーん」
「やだーアッキー成績上から数えたら早いから将来あんたーい」
「あははは卒業したら稼ぐから任せなさーい!」
「こら!いい加減にしなさい」
安崎先生が歩み寄って指示棒で私とアッキーの頭を軽く叩かれてしまった。金属だから地味に痛い。
「そういう訳で、鬼人と半神は添い遂げたい花人が居るなら、学生生活で好成績を取って将来の有望性を教師に示して下さい。そして花人に年上の恋人が出来ても過剰に囃し立てないで下さい。生活指導が入ります」
「「「はーい」」」
「特に自身の成績が振るわなかったからといって、相手を貶めたり下位に引き摺り落とそうとする、早乙女君みたいな生徒は退学もあり得ますので充分注意する様に」
最後の最後でまさかの安崎先生から爆弾を落とされ、最後にクラスで笑いが沸き起こった。早乙女め、もう一生口聞いてやらねぇ。
「それでは解散。高等部の教科書は後日分配します」
安崎先生がそう締め括ると丁度チャイムが鳴った。春休みが終わったら文字通り花の女子高校生かー。
まっ私とお見合いしたい人なんて居ないから。将来はアッキーのお嫁さんかな〜と思っていた。




