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こんな世界で頑張れるもんか 〜今さら娘といわれてもねぇ、知らぬ存ぜぬでございます〜  作者: 与謝野竜胆


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第四十四話

 Gの事情聴取なんだけど

優秀な通訳は、あの国の交流会でGと出会ったことがある人だった。(あの国人だったんだね)

 通訳の両親は少ないながらもお互いに魔力があった。しかし、生まれてきた我が子(通訳)には魔力がなかった。

 超絶魔法信仰主義社会のあの国にいては、この子の将来は悲惨なことになると子供の将来を憂えた通訳の両親は、今後の自分たち家族の身の振り方をどうするべきかを考えた。

 優秀だった通訳の両親は、自分たちが外交を行う中で他国への移住計画を遂行した。そしてその計画は実を結び、無事に我が国へ拠点を移すことができたということである。

 あの国は自ら鎖国状態に追い込んでしまったとはいえ、他国と交易や国交を行わなければ直ぐにでも崩壊してしまうような地産地消がほぼできない小さな国なのである。

 そのため、外交を行う要人は手厚い恩恵が得られるように便宜が図られている。余程のことがない限り他国へ移住しようとは考えないそうだ。

 

 しかし、通訳の両親は社交の場で目撃してしまう。

 5歳になったばかりの我が子が交流会に参加した際に、我が子を貶めるGの姿を。(こんな頃からやっちゃってるんだねGは)

 国の要人方は年に何回か絶対に参加しなければならない社交場がある。(どこの国でもあるんだね)

 それは子供達も同じで就学前に数回、年齢が同じくらいの子供達が集まって親交を温めるようになっている。

 その場に初めて参加した通訳は、なんでかいきなりGに絡まれた。(もう、お気の毒です)

「おい、そこの君、家名を名乗れ。俺様は侯爵家令息だ。この年齢で魔法も使えるのだぞ。すごいだろう。一流の魔法が使える俺様は将来王家に迎い入れられるはずだ。今から俺様に忠誠を尽くすがよい。ギャハハ」一方的に喋りまくり下品に笑うG。(この頃から既に大迷惑の俺様だったのかぁ)

「なんだ、お前。魔力がないのか。ギャハハ、よくこの場に来れたものだ。だがしかーし、俺様に会えたことは僥倖であったな。今後は俺様に仕えるように。ハーイ、下僕一名確保。ギャハハ」

 なんとGは魔力測定器を持ち歩いているのだ(呆れるね、こんな高価な魔導具を持たせるなんて、親の顔が見てみたいよっ)(イヤ、見たくないかな)

 何のために魔力測定器を持ち歩いているのか?自尊心を満たしたいから故である(バッカじゃなかろうか、全く小っさい男だ)

 よく見るとGの周囲には数人の男子女子が集まっていて、ビクビクおどおどしながらお互いを監視して牽制しあっているようだ。(気の毒な人達だ)


 Gが「今からぁ、俺様が一流の魔法を披露してやろうかなぁ~。みんな見たいよなぁ?」

「あー、そこの魔力なし、俺様がファイアーボールをお前に投げるから逃げてみろ。」

「まぁ、逃げ果せることはできないがな、ギャハハ」

 そして、少し離れた場所にいる通訳に向けてファイアーボールを投げつけた。(本当のバカチンである)

しかし、通訳は運動神経が良かった。直ぐに反応してファイアーボールをかわした。(よっしゃー!)

Gの周囲にいた子供達から「おおー」とか「わぁ」とか感嘆の声が上がるわけです。(だよね!)

すると面白くないGは、次から次へと通訳にファイアーボールをドンドコ投げるわけです。(アホウです)

がしかーし、通訳は俊敏な身のこなしでそれらをかわしていくのです。(アッパレ!)

 そう致しますと、お約束ですね。

そう、火事になるわけですよ。(当たり前じゃんね)(考えなしのアンポンタンです)

 何故、庭園でファイアーボールを選択したのか?通常であれば水とか風じゃね?

いや、そもそも交流会で攻撃するアホウがいるのか?(ここにいたね)Gの思考回路が分かりません。


 交流会が行われていた場所は、あの国の名立たる公爵家の邸宅の庭園だったようですよ。(王宮の庭園だったらもっとよかったのに、残念)

 庭園にある一際大きなシンボルツリーにファイアーボールが当たり一気に炎が上がった。

現場は凍り付きます。(当たり前です)今まで知らぬ存ぜんを決め込んでいた大人達も目の前で火柱が上がったものですから慌てふためきます。(遅すぎですから)

 主催の公爵は使用人へ消火活動の指示を出します。

消火活動を行うもの、手伝うもの、我が子を探すもの、その場から離れた場所に移動するもの。現場はそれぞれの思惑で行動する大人と子供達でごった返しています。

 そんな中、通訳の両親は俊敏に行動します。(サスガです)

まずは、我が子の回収です。我が子を気にかけていた両親なら、我が子の居場所なんて直ぐに分かります。サァーと素早く迎えに行き、我が子を抱きしめ、ササッと公爵家を去りました。(正解です)


 通訳の両親は、直ぐに行動することに決めました。

大事な我が子が傷つけられるのを黙って見ていることなど出来ません。

 あの国では魔石を産出することが出来ないため全てを輸入に頼っています。魔石の販路を開拓すると国に申請を行い(確実に申請が認められる手段です)家族全員で出国しました。

 それでは何故我が国が選ばれたのかというと、通訳の母親が私マリアの母方の祖母と友人だったからです。

 母方の祖母は表立って行動をしてはいないが、この様にあの国の理不尽な思想に納得いかない人々が助けを求めてきた場合には援助を行っていたのだ。そこはもちろん母方の祖父も参加して手を貸してした。


 私は会ったこともないし全く交流がなかったから、母方の祖父母のことは何も知らないけど、機会があれば話をしてみたいなと思った。


 通訳は、ただ一度しか関わったことのないGの印象があまりも強烈で忘れることができなかったそうだ。(そりゃそうだね)

そして、今回の公爵令嬢誘拐事件の通訳担当に選ばれて、二度目のGとの対面にあの頃と姿形も行動も言動も何一つ変わらないGに何故が笑いが込み上げてきたそうだ。(成長していなかったのかぁ)

これは導かれた運命なんだろと思ったそうだ。


 そこからは通訳の仕事と時には事情聴取に携わることもあったので、その経験を活かしてGから情報を聞き出すことにした。

 Gはあの国の王妃から、姪の子供がこちらの国に来たがっているが義理の両親に妨害されているようだ。

 姪から、子供は魔法が使えるようなので我が国で役に立つように教育してほしいと連絡があった。

 優秀なお前(Gのこと)であれば、子供の一人くらいこちらに連れてくることは造作もないことであろう?期待しているぞ。

 そして、転移のスクロールを2枚渡された。

そして、世話係として2名(RとB)を紹介された。魔法が使えないが、細々とした身の回りのことをしてくれるだろうと説明された。

 Gは3人で我が国へやってきて2人(RとB)に対象者(マリア)を探らせた。生物学的両親の協力もあったようだ。(チッ)

 そして、運良く私が1人になったところで転移スクロールで対象者を攫うことができた。(な〜んだ、所詮は運だよりなんだな)(運とタイミングかぁ、つかみ取ったのだね)

 後は魔法を封じるために魔導具を装着し、2人に世話をまかせた。


 転移スクロールかぁ。そんな物があの国にはあるんだね。

性能はイマイチなのかな?使い方を間違っているのか?興味はあるね。


 Gの事情聴取が順調に行われている頃、ウエリントン公爵家でも事情聴取が行われていた。

もちろん、生物学的両親のジャックとビアンカについてである。

フフンッ、色々聞いてみたいことがたーくさんあるわねぇ。

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ありがとうございます!!

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― 新着の感想 ―
 さすがに、ジャックとビアンカは、終わったな。  陛下の命の恩人を、王宮内で拐ったのですからねえ。
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