第四十一話
マリアが戦います!
戦いが苦手な方はごめんなさいm(__)m
休憩所に到着したようだ。
私がガジャガジャと八つ当たりで木箱に拘束具を打ち付けたあとから、2人のマスクマンは窓を閉めなかった。
私に身振り手振りを交えて「この窓を開けておくから安心して」「ごめんね、怖かったよね」と伝えてくれた。
私には2人のマスクマンの話す内容がわかるから、身振り手振りが面白おかしくて見てるよー(笑)(ごめんよー)
窓を指して開くポーズをして両手で円を作る。そして窓を指して閉めるポーズをしてバツを作るのだ。
そして怖がるポーズをして両手で大きくバツをしている。
ただ見ているだけだと全く伝わりそうにない意味不明な身振り手振りだけど、今の私には沁みてくる(泣笑)笑うことができる今をくれる2人のマスクマンに感謝でござるよ。
私が笑うと2人のマスクマンも笑う。「伝わったみたいだね」「良かったね」そう言って、目が笑って口角が上がっているのがわかる。
手首に拘束具が当たってできた傷があるのを見て、薬を塗ったり布で保護してくれる。私のことをよく気にかけてくれる2人のマスクマン。有り難い人達だなぁと思う。
休憩所では昼食とトイレ休憩をとるようだ。
布に包まれて抱き抱えられトイレに連れて行ってくれた。
昼食は乗り物の中でサンドイッチのように惣菜が挟んであるパンと柑橘系の果実水だ。2人のマスクマンも一緒に食べる。
とにかく食べて力が落ちないようにしておこうと思う。いざという時がきたらしっかり動ける様にしておきたい。それに私が食べると2人のマスクマンが喜ぶ。「今回も食べてくれたね。」と嬉しそうだ。
陽が落ちる頃に今晩の宿泊施設に到着したようだ。また布に包まれて担がれる。部屋に到着するとゆっくりとベッドに座らされた。布をとってくれて「疲れてない?」「ずっと木箱の中でごめんね」「もう直ぐ夕食だからこの部屋の中なら自由にしていいよ」「トイレに行く?」2人のマスクマンは身振り手振りで私に言葉をかけてくれる。
トイレは下腹を撫でてぱっぱっと大腿部を払う仕草だ。私が昨日やった通りを2人のマスクマンがやっている。ちょっと笑える。私は頷いてトイレに連れて行ってもらった。
夕食を食べさせてもらっていると廊下が騒がしくなった。ノックもなく部屋のドアが開いた。(ノックくくらいせーよ)
「おい、赤髪の使いっ走り、お前は何勝手なことをしているんだ?」そう言って金髪アフロヘアの小太りの男が入ってきた。(銀魂の太助に似ている)
初めて見る男だなぁ。あの時に声を聞いた3人目か?と私は思った。
「言われたこと以外はしていません」とRが答えた。
「はぁ?なんつった?今、反抗した?言い返した?」「いえ、言い返していません。反抗もしていません。」
「おい、言ったよな。そいつにはパンと水しかやるなと。何で他の物を食べさせているんだ?金が勿体無いだろう。死ななきゃいいんだよ。たくっ、勝手なことしやがって。命令がきけないならきけるようにするまでなんたよなぁ。ギャハハ。しかし、王妃様ももう少しましな使いっ走りをつけてくれればよかったのに、こんな魔法も使えない最底辺の奴らを選ぶとかあり得ないだろう。俺様だぞ。」そう銀魂太助似の男が言った。
下品で傲慢で礼儀知らずな男だなぁ、私こんなに顔が普通な男をこの国で見たのはお初やなぁ。いるんやなぁ、普通の顔を持つ男が。あー、この国の男じゃないかぁ。言葉が違うやんなぁ。と銀魂太助似の男を見ながら思っていた。
銀魂太助似の男は、2人のマスクマンに壁側に立つ様に言うと「言いつけを守らなかった無能な君達に、特別に俺様の魔法を見せてあげるね。上手に避けないと怪我をしちゃうかもよぉ。ギャハハ」そう言って2人に小さな火の玉をぶつけ始めた。
2人のマスクマンはひたすら逃げていた。「熱い熱い」「痛い」「やめて下さい」2人が悲鳴を上げているのをギャハハと笑いながら「逃げろ逃げろ」と煽っている。
2人は狭い部屋の中をあっちこっちと逃げ回り疲れが見えてきた。服や髪の毛が焦げている。火傷もしているようだ。
この部屋には特殊な魔法が使われているのか?傷がついた様子がない。これだけ騒いでも誰も部屋を訪ねて来る人がいない。
「なんだぁ、もう疲れたのか?面白くねーなぁ。もうちょい頑張ろうよ。お仕置きなんだからさぁ。次は氷をいっちゃう。今までが熱かったから冷ましてあげようか?俺様優しいからさぁ。ギャハハ」
そして氷の塊を2人にぶつけ始めた。
なんだコイツ、人を何だと思ってる?
優しい2人に何してくれてやがるんだよー小太り銀魂太助似の男よー、私、あんたを許さないからね。
私は拘束具をじっと見つめた。
そうだ、私は今まで何をしていたんだ。何をメソメソ弱々していたんだ。そんなキャラじゃないだろうが私。
私は知っている。魔石に魔力を込める時にその魔石の容量以上に魔力を込めると魔石は粉々になり使えなくなることを。そして私が知る魔石の最大級でも私の魔力の1割にも満たないということを。
なら、この拘束具を粉々の灰にできるよね。私ならやれるよ。いっちょ、やったるで!私は拘束具に魔力を込める。
熱くなる拘束具にもっとだ、もっともっとと魔力を込める。ピキっと音がした。そして灰になれ!拘束具は静かにハラハラと灰になって床に落ちていった。私は拘束具がなくなった手をじっと見つめた。
はっはーん、やったるで私。2人のマスクマンの仇をとるんや!お待たせしました!マリアただいま戻ってまいりましたー。
私は自分にシールドを張った。そして、2人のマスクマンのところに行く。
小太り銀魂太助似の男を真っ直ぐに見据える。
「悪者は成敗されないとだよぉ〜。やられたら、やり返す。そこの小太り銀魂太助似の男様、覚悟はよろしくて?それでは!いっきまーす!」
そう言って私は、小太り銀魂太助似の男がやっていたように小太り銀魂太助似の男に火の玉をぶつける。
だけど、ただぶつけるだけではつまらない、あっ違った、お仕置きにならない。私は5つ投げたら2つが当たるようにした。「あらあら、手加減しすぎかしら?次は全部当てようかしら?一気にがお好きかしら?連続がお好きかしら?私、何でも叶えてさしあげられてよぉ」そう小太り銀魂太助似の男に言って、連続で火の玉をぶつけた。
小太り銀魂太助似の男が「なにすんだよぉ、コイツ魔法を使いやがった。やめろ、やめろ、熱い、火傷するだろうがぁ」唾を飛ばしながら喚いている。きったないなぁ、唾を飛ばすな。
言葉は通じないだろうが私は「フン、知ったことか、あんたがさっきやっていたことだよ。これでもこっちはかなり手加減してやってるんだよぉ。ちょっとそのモサモサのアフロをカット(燃やす)させてもらおうかね。鬱陶しい髪型だねぇ。」
私は小太り銀魂太助似の男のアフロ頭のテッペンに小さな火の玉を乗せた。
ステキなカットをいたしましょう♩あなたに似合うステキなカット♩アフロは今時流行りじゃないわ♩そう歌を歌ってあげた。
熱い熱いと小太り銀魂太助似の男が頭のテッペンの火の玉を払い落とすのに必死になっている。焦げてるね、焦げているよ髪の毛が。ステキなカットが出来上がるよ。
小太り銀魂太助似の男が詠唱できない微妙な間を与えながらじわじわと追い詰めていく私。抉りたいが言葉が通じないんだよぉー。
「えぇとぉ、熱いですかぁ〜?涼しくしましょうかぁ〜?風がいいですか?水がいいですか?氷がいいですか?そうですねぇ、早く涼しくなるように氷からいきましょうかねぇ。」私は小太り銀魂太助似の男にそう言って氷の粒を連続でぶつける。
「痛い痛い、痛いじゃないかぁ、止めろ止めろ」小太り銀魂太助似の男が叫ぶ。「痛いですかぁ〜、おかしいなぁ、私はかなり手加減してるのになぁ。じゃあ水にしてみますかぁ〜」
私は小さな水の刀を作って小太り銀魂太助似の男にぶつける。皮膚に浅く小さな裂創が出来る(髭剃りの時にできる傷くらい)
「ギャー、血が血が出ている」小太り銀魂太助似の男が逃げ惑いながら騒ぎ立てる。いや、血が滲んでいるだけやし、フンッ
私はそこら辺にある木でできたテーブルや椅子でたくさんのサソリを作る。小太り銀魂太助似の男を襲わせるために。所詮木なので毒はないが刺されると痛い。あまりの数のサソリに襲われて小太り銀魂太助似の男は気絶した。
呆気なかったな。所詮は小物か。とマリアは心の中で言い放って、床に転がっている小太り銀魂太助似の男を見下げながらフンッと鼻で笑ってやった。
2人のマスクマンのところに戻って傷を確認する。2人とも火傷が赤くなったり水脹れになったりしている。氷が当たった場所が何箇所も青アザになって腫れていた。
言葉が通じない(私が相手の言葉を話せない)ので、身振り手振りで薬を塗ってもらって手当てを受けて欲しいと伝える。(チッ、何ともボンクラな翻訳機能である。)
小太り銀魂太助似の男を指差し、この小物は私に任せて欲しいと胸を叩いた。
2人は首を傾げながらも私が何度も傷の手当てをしに行けと訴えるので、渋々と宿泊施設の責任者のところに向かった。やれやれ傷跡(身体も心も)が残らなければいいがと思うよ。
その頃、公爵家では私の捜索を行うために父上とジョンさんが出立の準備をしていた。
「ちちうえー」「マリア?」「マリアー」(父上号泣)
ガシッと抱き合う私と父上(父上ぐるじー)
そこに私が転移魔法で現れたので大騒ぎになったのでした。
さぁさぁ、大一番が始まりますよ。(何回大一番をさせる気じゃ)
これからあの生物学的両親とその関係者一同にマリア様の鉄槌が下されますよ。
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