第三十九話
排泄の話が多いです
苦手な方、申し訳ありません
今晩宿泊する部屋に着いたらしい。私を巻いていた布が外された。眩しい。目をパシパシ瞬きする。赤マスクマンと青マスクマンが私を覗き込んでいる。
「生きているな」「泣いているよ」「何で泣いているのかな」「言葉がわからないからわからないな」「今から食事かな?」「交代でこの子を見ておく」「じゃあRが先に食事だね」「いや、もう少しこの子を観察していよう」
赤マスクマンと青マスクマンが話し合っている。
あートイレに行きたい。どうやって伝えよう。言葉がわからない設定になっているし、相手の話す内容がわかっても私が喋ることはできないのだ。
私は自分で座る体勢をとる。鍛えていて良かった。腹筋で起き上がれた。私は魔法が大好きだけど、魔法だけじゃなく体力強化も忘れていないよ。一応剣技も習っている。護身用とまでは達していないけど(ショボン)
両方の手で下腹を叩いた後に下腹から大腿部を払うような動作をしてみる。(伝わってほしい)拘束具がガジャガジャうるさい。
私が座ったことに驚いた表情の2人のマスクマン、私の動作が何を意味しているのか考えてくれる。
2人のマスクマンは良い人そうだ。(気を許してはいけないが)
「何してる?」「お腹すいた?」「お腹痛い?」
私は、もう一回下腹を叩いて下側に払う動作をしてみた。
「うーん、なんだろう」「お腹を叩いて、足をサッサって払う」
私はベッドから降りて立ち上がる。(限界が近い、漏れそう)
また下腹を叩いて大腿部を下側へ払ったあと、椅子に腰掛ける格好をした。
「「トイレ」」マスクマン2人の声が揃った。
良かった、理解してもらえた。(漏れそう)
2人のマスクマンは考え始める。いやいや、そこは急ごうよ。こっちは限界ギリギリよ。いつからトイレに行ってないと思ってます?もう、モレるからねー(焦)(汗)
何故か青マスクマンがバケツを持ってきたよ。何だか得意そうな目元をしている。目って口ほどに物を言うんだね。だけど、私はバケツを求めているんじゃない!トイレだー!!
青マスクマンが、「妹によくやってる。オマルに座るのが怖いらしい。いつも抱えてオマルにさせているからできるはず。」いやいや、そこで私のパンツを躊躇なく下ろさないでほしいよ。
しかも青マスクマンは、私の両方の大腿部を両掌で持って抱えて、両腕と体幹でガッツリ支えて安定させている。私、今、バケツの上で下半身スースー状態で、青マスクマンに便器に腰掛け状態を作られてますから。そして口笛を吹いて排泄を誘導しようとしている。(そんなんで出すかぁー)
もうっ、なんなのよー。なんの拷問なんですか?何で2人のマスクマンの前でトイレしなきゃいけないんですか?いや、トイレにいってその状態を見張られているならまだしも、部屋の中でバケツの上で抱えられているんですよー、できるか(怒)(怒)
そして私はゴリゴリとメンタルが削られていくよ(泣)
「出るかな?」「出るよ、いつも妹にしてるから分かる」「出ないねぇ」「おかしいなぁ、妹は直ぐに出るのに」「そのまま服に隠してトイレに連れて行く?」「もう少し頑張りたい」
いやいや、青マスクマンよ、そこは素直にトイレに連れて行ってほしい。頼む、お願いだ、私をトイレに連れてってー。
「Bは服で隠して、Rが前に立つから後ろを歩いて。可哀想に余程我慢しているようだ。トイレに行ってみよう。」アーン(泣)赤マスクマンよ、ありがとうだよー。
この私の言語翻訳機能について、このポンコツがぁーと何度も思う。内容がわかるなら喋らせてもほしい。(実際は口を塞がれているから喋れないけど。)
それでもいいから喋らせて欲しいよ。マジで危なかった、本当にギリギリだった。私は最後の尊厳を守り切りました。
かくして、私は無事にトイレで用を足すことができたのだった。(脱力)
私がトイレの後にぐったりとベッドに横になっていると、赤マスクマンは食事に行ったようだ。部屋には青マスクマンと2人だ。無言…
メンタルがガリゴリと削り取られた私は何もしたくない。
青マスクマンが「ここ、痛いだろう?」と拘束具が当たっている手首を見ながら問いかけてきた。
起き上がって手首を見ると赤黒くなり内出血していて皮が捲れて血が滲んでいるところもある。
青マスクマンはハンカチ程の大きさの布を畳んで丁寧に挟んでくれた。
この2人は基本的に優しいと思う。定期的に生存確認してくれて、わからないと思っているのに話しかけてくれる。私の表情や態度を見てくれるし、今は手の痛みにも気がついて手当てをしてくれた。
ただ依頼されて拉致してきただけだろうに、幼い子供に対しての接し方が、なかなかできることではないと思う。
私は青マスクマンにお辞儀をした。ありがとうございます。と喋れないけど気持ちが伝わるといいなと思いながら頭を下げた。青マスクマンは驚いていた。目がね。
赤マスクマンが食事から帰ってきたようだ。
「B交代だ。食事に行くといい」「ありがとう、行ってくる」「今からその子に食事を食べさせるよ」「できるの?」「できると思う。その子は赤ちゃんじゃないから。」そして今度は赤マスクマンと2人になった。
「ご飯を食べようね」そう言ってパンとスープをテーブルに準備してくれた。(パンと水だけじゃなかった)
私を椅子に座らせて「口のテープを剥がすよ」手でジェスチャーしながら説明してくれた。私は大きく頷いた。「少し痛いかな?水をつけてから剥がしてみよう」そう言って口に貼られたテープに水を湿らせてから剥がしてくれた。「口の周りが赤くなっちゃったね。痛いかな?ご飯食べれる?」そう言ってスープをスプーンで掬って私の口に運んだ。自分で食べたいけど拘束具が重くて痛いから手を動かしたくない。私はスプーンからスープを飲んだ。
赤マスクマンは、私の目の前で自分が先にスープを飲んでみせた。毒味の意味も含まれていると思うが温度を確認したようだ。私に差し出したスープを息を吹きかけて冷ましてくれた。
それに、最初は具を入れずにスープだけを掬って飲ませる。私が飲み込んだ事を確認して次からは具を混ぜて私に飲ませてくれる。
お茶も私に容器の確認をした。私ににコップを見せてコップを指差して指で丸◯を作って首を傾げる。
私は首を縦に振りOKの返事をした。
口に入れる量も目で見て調整して、飲み込んでから次を差し出す。パーフェクトな食事介助です。
私が一口目を食べた時に「食べれたね。良かった。」赤マスクマンは嬉しそうに呟いた。
何度もスープを口に運んでくれた。
パンは少し固めだからと食べやすいようにスープに浸してくれた。
スープは具沢山だったが具材がしっかりと煮込まれていて柔らかく食べやすかった。パンもスープが染みていて柔らかくなっていた。
途中、途中にコップでお茶も飲ませてくれた。
私の食事介助への配慮が半端なくできている。
食欲がないから食べれないと思っていた食事だったが、スープを一口飲み込んだら空腹を思い出して食べることができた。
2人のマスクマンが私に優しく接してくれることも大きかったと思う。
この優しい2人のマスクマンに私を拉致するように依頼したのは誰だろうか?
それから、あともう1人いたように思ったのだが、私のお世話をしてくれるのは、基本的にこの2人のマスクマンだ。あと1人はどこにいるんだろうか?私の勘違いだった?
見えない相手に不安は尽きないが、2人のマスクマンに対しては少しの安心を感じている。
お腹がいっぱいになったら眠くなる。椅子に座ってうつらうつらしてしまう。(小心者のくせに肝が据わっているなぁ私)
食事から帰ってきた青マスクマンが「ごめんね、お風呂にはいれないから浸かるだけになるけどキレイにしよう。」そう言って大きめのバケツにお湯を汲んできてくれた。
さっと服を脱がせてバケツのお湯に浸けてくれた。これだけでもさっぱりする。清浄魔法が使えないから有り難い。手は痛いだろうからと手首を支えってお湯が掛からないようにしてくれるという配慮。私は頭までお湯に浸かって2人を驚かせた。
身体を拭いてから新しい下着に着替えさせくれてベッドに寝かせてくれた。布団に入ると四歳児は直ぐに寝てしまったのでした。(ダメじゃ、起きて2人の話を聞けぇー)
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