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こんな世界で頑張れるもんか 〜今さら娘といわれてもねぇ、知らぬ存ぜぬでございます〜  作者: 与謝野竜胆


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第二十話

 お茶会は恙無く終わりを迎えそうだ。

第一王子の後に第二王子がきたよ。

 第二王子は私より一歳上の五歳。

やはりお姉様方に話しかけられて、私達とは話すことなく終了だよ。

 第三王子は私達と同じ年の四歳。

陛下も王妃様も頑張ったんだね。

特に王妃様は毎年妊娠出産を繰り返したんだね。

周囲からのプレッシャーを考えると、毎年の妊娠出産がマシに思えるのかもしれないと邪推してしまうよ。

第三王子は、大人ぶりたいのかちょっとおすまししている仕草が可愛いね。可愛いものには、ついついおばちゃん目線で愛でてしまうよ。

 私が作ったハンカチのうさぎを見て、目がキラキラしている。興味津々なんだろうね。

新しいハンカチでうさぎを作って渡したよ。すごく嬉しそうに受け取ってくれた。

 お姉様方は第三王子には興味がないのか、今までみたいに積極的ではない。どころか紅茶飲んでお菓子を食べている。狙いどころ以外に愛想を振りまかない、ハッキリしているね。潔いよ。

 

 第三王子の名前は、ルイス様という。

 私達3人とルイス様は最近興味のあることで盛り上がってしまった。4人とも魔法にワクワクが止まらないのである。

 私は生きるために魔法を探求した。そして、チートに開花した。一年ちょっと前のことなのに懐かしく感じる。

 他の3人は魔力があるから、それぞれに教育を受けていて訓練が始まったばかりだそう。

 エルサが、「マリアは魔法が上手につかえるのよ」とルイス様に得意そうに話しかける。

 おいおい、エルサさん。何故あなたが得意そうなのかいとツッコミを入れたくなる。

 私は先回りしてルイス様に「ここでは魔法の使用は禁止ですか?魔法を使うと罰せられますか?」と聞いてみた。

 「今日のこの場で魔法の使用は禁止されていない。私達の様に習い始めたばかりの者は、意図せずに魔法が暴走する者もいる。だから今日は禁止されていない。しかし、基本的には王族がいる場では禁止されていると考えていた方がいいだろう。」とルイス様が答えてくれた。何とも四歳にしてこの返答。素晴らしいね。

 しかし、私は危なかったぁ。迂闊にもほどがある。世間知らずもいいとこだよ。家族が心配するのも無理はないかもと思います、ハイ。

 そしてルイス様が「マリアは魔法が使えるんだね。2人には見せたの?」あらぁー王子様、目がキラッキラッですよ。そして、喋りがフレンドリーになっていますよ(笑)

 ルーナが「お茶を冷たくしてくれたんです。」と答えた。

 ルイス様が「えっ、そうなの。僕の紅茶も冷たくしてくれる?」キラッキラッしたまん丸お目目で私を見ています。期待しちゃってるのね♩♩♩

 まぁーなんて可愛いお坊ちゃまでしょう。

ええーええー、よいですとも。可愛いお坊ちゃまのお願いですからね。このおばばが(ゴホンッ)

あらぁ、またおばちゃん目線になっていました。

 「氷を浮かべてみますか?」と聞いたら、3人が声を揃えて「いいのー?」キラキラの笑顔が私を見つめています。カワイイィ

 フンっスとちょっとだけドヤ顔します。

そして、シーですよ。静かにしていて下さいね。と言ってから、其々のカップに氷を浮かべた。

 3人がまん丸お目目で口を押さえています。カワイイね。そして、まんまんお目目で氷と私を交互に見ています。

 ハッとして、ルイス様はいち早く紅茶を飲みました。

「はぁ〜冷たい、美味しい」ルイス様、顔がニンマリしています。

他の2人もルイス様に続いて飲みます。同じ様にニンマリ顔をしています。

 そして、終了を告げる合図があり、皇族は退室の時間になったようです。

 ルイス様は、とても残念そうな表情でした。

まだまだ話し足りないといったところでしょう。

「あのさっ、お手紙書いてもいいかなぁ?また王宮にあそびにきてくれる?」と私達3人に問いかけます。

私達3人、声を揃えて「光栄にございますぅ。」

 こうして無事にお茶会は終演となりました。

 帰りは転移魔法を使いたいと父上に相談しました。

やっぱり疲れてしまいました。四歳児、気力体力持久力ないねぇ。悲しみよ

 父上も母上も転移魔法に知的好奇心が刺激されるようです。いいのかな?とニヤニヤ、ソワソワしています。顔!お顔が緩んでますよ。

 私の我儘ですから、よければ許可をお願いします。と言うと王宮にある父上の執務室から我が家へ転移魔法を使おうということになりました。

 帰りの馬車が待機しているかもしれないので、別の便で帰ると護衛の方に伝言をお願いしました。

 王宮にある父上の執務室は、父上が不在の時は人の出入りはないそうだ。ここからなら安心だ。誰にも見つかることはない。やりなさい。と父上が号令をかける。

 私が真ん中で2人と手を繋ぐ。

 私は「父上、王宮で魔法を使ってもいいのですね?いきますよ?」と最後の念押しをする。

「思いっきりやりなさい、マリア!」と非常に嬉しそうに返事をする父上だった。

 転移魔法は一瞬です。

フッと身体が浮いた様な感じがする瞬間に景色が行きたい場所に変わっているという印象です。

 ほっ、公爵家の父上の執務室へ無事に移動しました。

父上と母上が手を叩いて喜んでいます。

「すごいわねぇマリア、感動しちゃうわ」母上が褒めてくれます。

 転移魔法について

かなりの距離と2人までの移動は可能だということが分かった。

ただ、転移魔法は他と比べて魔力消費の効率が悪い。

一気に魔力が減少するんだということも分かった。

使用の際は細心の注意が必要です!

 自室に下がらせてもらい、お風呂に入る。至福の時です。そして、小休憩。きっと夕食まで寝てしまうね。2時間くらいで起こしてもらうのだ。

何故なら、今日のジャックの1日を聞かせてもらうためだ。

 

 ジャックは、案の定王宮入り口にやってきた。

 機転を効かせた父上が、騎士団員を数名ほど先に王宮に送っていた。

 公爵家当主様よりジャックさまを公爵家にお連れするようにと厳命を受けております。と書状まで見せ、公爵家にお連れしますと圧をかけた。そこまでしたのね。やりますね。

 ジャックときたら、マリアの父親としてお茶会に参加しなければならない。公爵家に行く暇などないと大暴れしたそうだ。カッコ悪いね

 よって、力自慢の団員達が、抑え込み、抱え上げ、馬車に押し込み、ご迷惑をおかけしました〜連れ去る

こうでもしないとジャックは止められないからですね、ハイ

 馬車の中では身動きできない様に左右からと前側から屈強な団員達でギュウギュウにしたそうだ。

 公爵家に到着してからは、暴れるジャックをジャックが昔使っていた部屋に押し込めた。

今は空き部屋で何も置いていない。窓も開かない扉も開かない、密室だ。今日のために突貫工事をしたようだ。父上すごいよ。

 部屋でひとしきり暴れたジャックは、途中から疲れたのか静かになったらしい。

 そして、お茶会が終わる頃に床に寝ていたジャックをそのまま馬車に乗せて、公爵家のタウンハウスにお連れして終了となりました。めでたし、めでたし

 騎士団の皆様、ご苦労様でした。

頑張っていただいたから、何かご褒美でも

おー、父上が特別報奨金を出したそうだ、父上やりますねぇ


 お茶会の翌日には、3人からお手紙が届いたよ。嬉しいね。お友達ができたよ。

もちろん私も3人にお手紙を書きました。

お茶会から帰る時に約束したからね。

 やはり貴族(一部王族)様は違うね。四歳にしてこの文面かーい、文字も整ってるんかーいって感じです。

 あの前の部屋にいた頃には考えられなかった生活をしているよ。

これも偏に父上と母上のおかげでございますね。

お二人には親孝行をしないといけません。

 ジャックの対応は、今後も変わりません。無視よ無視。

 あのしつこい性格だと、これからも何かと話題を見つけては公爵家にやって来そう。 

フン、返り討ちにしてくれるわ。

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