第十三話
領地の要望書についてジョセフさんから教わる。
魔物討伐だけなら即戦力になれそうだけど、死傷者の数が尋常じゃないくらいにでているらしい。
ジョセフさん曰く領地は公爵家から馬車で1週間くらいの場所にある。
広大な森があり、魔物がその森から隣接している4つの領地に出現している。
魔物の種類は、ゴブリンやオーク、ゴーレムにウルフ系とボア系と多種に対応しないといけないらしい。
魔物の種類と特性と対策に有効な攻撃について知っておく必要があるね。
賢い系の連携をする魔物とか魔獣だと戦いは避けて通れないけど、ドスドス突進型なら落とし穴で落ちてもらって埋めるか溺れさせるかするかなぁと考えていると、マリア様、非常に悪い表情をしてますよとジョセフさんからご指摘を受けました。アッチャー、顔に出てましたか。
私が前の部屋の時は、魔石を集めてお金を稼ぐという目的があったから、ガンガン戦いに挑んだわけなんですがねぇ。まぁ、ぶっちゃけ魔法が上達して嬉しいというのも大きかったな。出来なかったことが出来るようになるとか、考えたことが実現するとか、マジ嬉しい。しかも、その成功が魔法だもの。喜びしかないよね。
だけど、今回の目的がさぁ…私的にイマイチ明確じゃないんだよねぇ。
父上のお役に立つかもとか、領地の人達をお助けしたいかもとか、もっと自分にしっくりくる目的じゃないと頑張り具合に影響が出そうなんだよね。
どうしたもんかなぁ
領地の人達は大事にしたいと思うよ。でもさぁ、見たことも会ったことも言葉を交わしたことも触れ合ったこともない人達なんだよ、思い入れがあるのか?といわれたらさぁ、うっすいよねぇ。
だけど、大変に困っています。お助けくださいといわれて、それが出来ちゃうかもしれないなら、イッチョやってやりますか!!て、思っちゃいますよね。
ジョセフさんから一通りの説明を聞いて、現状を見たいですねって言いました。
目的も作戦も現場を知らずして計画を練ることはできません。現場に行けば自ずと動かざるを得ない状況に追い込まれるかもしれませんし。
もし、そうなった場合、また勝手をしてしまうかもしれません。(テヘッ)
ジョセフさんが父上に現地の状況を確認に行きましょうと提案してくれました。
父上が今、公爵家を留守にすることができないほど多忙なため、騎士をしている三男を同行させたいと言われた。
私はいいよ。問題ない。我が道を行くだけだからね。だってさ、まだ四歳だからね。許されるよね。
だが、初めてお目にかかる三男は受け入れられるのかなぁ、私のことを。
父上が、三男には事情を説明して、顔合わせをして、相性確認をしてから現地に向かうという。
そして、翌日に20歳の若者が公爵家にやってきた。
三男の名前はジョバンニ、筋骨隆々、背も高い。顔立ちはアマルさんに似ているね。こちらも漏れなくお美しいのである。くっきりとした二重に高い鼻梁。パーツの配置も絶妙なんだよね。
父上からジョバンニさんに私の紹介があった。
色々と規格外な娘だ。説明するより自分の目で見た方が良いだろ。まりあ、挨拶が終わったら早速魔法をみせてやってくれ。と言うではないか。
父上、あなた、私に丸投げしましたね。何一つ説明をしませんでしたね。魔法を見せろ?いやいや、どの魔法を見せます?また、人形一体ドッカーンバラバラやっちゃいます?
ジョバンニさんが、私の目線に合わせるように屈んで「初めまして、私はこの家の三男です。王宮で第一騎士団の副団長をしています。父からあなたを領地に連れて行くように指示されました。あなたは納得していますか?」と確認された。
あの、ジャックの野郎(生物学的父親)とは、雲泥の差、月とスッポンでござるよ。あら、私としたことが野郎だなんてはしたなかったですね。オホホ
いや、マジ、この人も普通の感覚を持った人だ。社会人としてのマナーも持っていそうだ。
私のことはマリアと呼んで下さい。父上からジョバンニさんと領地に行くように申しつかっています。よしなに。と挨拶をした。
そして、魔法を見るなら訓練場が良いと思うと付け加えた。
ジョバンニさんは、父上を見て訓練場の手配などを確認していた。父上が、マリアがやることは、お前が考えていることの100万倍は優に超えてくる。体験しないと意味がわからないと思うが、まぁ、そういうことだ。心して立ち向かえよ。
父上、なんてことを言うんだ。こちらだって常識を学んでいるんだ。これくらいでと最初に力量を提示してくれたら合わせましたのにですわ。
そういう私に、遠慮せず全て曝け出せ。こいつがどうなろうと領地へ一緒に行くなら全てを理解してから行った方がいい。ジャックと違ってジョンは柔軟な頭と忍耐力と豊富な知識を持っている。マリアの庇護者として誰よりも適任者になるだろう。と私の頭を撫でながら優しい表情で話すのだった。
了解したよ!!ぜーんぶ、ぜーんぶ見せるんだね。ブッぱなしてもいいんだね、やっちゃうね。私は父上にウインクした。
ジョセフさんが頭を抱えて膝から崩れそうになっている。
えっ?私のウインクにそんな魅力があった?
父上が、マリアよ、ジョセフは心配しているんだ。マリアが良からぬ算段を企てているのではないかとな。だから、ウインクに魅力があったのでないからな。
えー、なんで私の考えていたことが分かったのかなぁ、やっぱり顔?顔に出てた?
そして、私は今イケメンの若い男子に抱かれて訓練場に向かっています。2人での瞬間移動を試してみたかったけど、今がその時ではないらしい。父上に歩いて行きなさいと言われたのだった。
訓練場に到着すると、団長さんが待機していた。
ジョバンニさんが団長さんだよと教えてくれた。
お互いに挨拶を交わし、ジョバンニさんが2人だけにしてくれるように団長さんに指示していた。私の能力ことはまだ秘密にしているらしい。
そして再び私は、訓練場の端に置いてある人形型の的の前に立ったのだった。
ふっふん、コレだよコレ!
また、ファイヤーボールでまっ黒ゴケの爆発かにゃ?
悪い顔になってしまうじゃん♫へへっ
あのー、ジョン(ジョバンニ)さん、この人形達には端から端まで異なる魔法で攻撃してもいいですか?全部を破損するかもしれませんが父上から許可がでていますか?と大人しめに可愛く聞いた。
ジョンさんは私の目を見ながら、人形一体だけに全ての魔法を一つ一つ使うことは出来ないか?と問うてきたから、全力を出せと父上が言っていたから一回の魔法で人形一つが壊れると思うと返事をした。
ジョンさんは少し考えてから、それなら私を相手にするといい。念のためこの場所には、防御壁を張らせてもらおう。
私は、それならジョンさんにもシールドを張らせて下さい。と提案した。
ジョンさんは、私は騎士だから自分の剣で、殆どの魔法を弾き返すことが出来るがシールドが必要か?と聞かれた。
ジョンさん、念には念を入れましょう。攻撃を受けるということは、何が起こるか分からないということです。私がジョンさんにシールドを張ります。ジョンさんは動きたいように見たいように自由にして下さい。これは安全安心のためです!というと、承諾してくれた。
今から私とジョンさんの楽しい時間が始まるのね。
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