214.Mission No.021 封印物調査(6)
『ところで、まわりをぷよぷよ飛んでいられると気になるんだが・・・』
そうだ名前をつけ忘れていた・・・『ぷよよ』 でいいか
『大丈夫よ、あるじとその仲間ぐらいしか見えないわ』
『その俺が気になるんだが』
『でも近くで見張っていないと守れないですよ』
そうだよな・・・仕方ない、飛蚊症だと思えば気が軽い。
飛蚊症は眼球に対して固定位置だから違うな、妖精症と呼ぼう?
「ミュー様、どうかなされましたか?」
ハエを煙たがるような仕草をしていたため館長が気になったようだ
「大丈夫です、有用なものでした(有用かなぁ?)
次のリストの物件に行きましょう」
次に向かったのは第三倉庫だった。
“呪の短剣” と名付けられた物だ
「館長、手にとって見てもいいですか?」
「こちらの手袋をお使い下さい」
この短剣にも封印の祠にあった模様と似た物が刻印されている。
『師匠、これ封印が解けかけていますね』
『そうじゃな』
『おい、おまえ、我を元の場所に戻せ』
棚に戻す
『そこじゃない、この短剣が元あった場所だ』
『知らない』
『神殿だ』
『何処の?』
『だから神殿だ』
場所は知らないんだね・・・ま、当時のままだと思わないけど
「館長、これは何処で見つかったものですか?」
「これは十字軍の呪のかかったものとされており、エルサレムの神殿から盗まれたものです。
返せと言われていますが、買い戻し希望価格が低すぎて今のところ返却の予定はありません」
「いくらだ、俺が出す。この短剣が帰りたがっているからな」
「こちらでの買取価格が5万ドルでしたから、その値段で構いません」
買い取って、俺が返却しに行くことにした。
普通に飛行機で行くとセキュリティや税関で巻き上げられてしまうだけなので、神龍神聖王国の国王として神具返還のためとして短剣を持って公式訪問することにする。
ただこの短剣が置かれていた神殿は既に無くなっていて、どこへ持っていくのかで揉めるだろう。
返却を求めているのはイスラム教、ユダヤ教、キリスト教の教会だ、
みんな自分の物だと言い張っているらしい。
・・・面倒だ。短剣に聞いてみよう。
『なに? おれはそんな宗教とは関係ないぞ、むしろそいつらを潰したい。
そのために俺は造られた』
何なのそれ、宗教を壊滅させるために造られた呪物?
それで教会に戻せと・・・戻すのは良いけど・・・宗教破壊の最終兵器みたいなものを返したら、後で何を言われるかわからない。
『おまえ、その宗教潰しを止めて俺と契約しないか?』
『なんだお前、やつらの肩を持つのか? お前も滅びたいか?』
『俺も宗教は嫌いだけど、滅ぼす必要は無いだろ。
今の信者が悪いわけではないのに・・悪いのも居るか・・
ま、俺自身神龍の使徒だから宗教その物だけどね滅びるのは避けたい』
『俺は宗教の犠牲になった者達の霊によって作り出された者だ、それが宿命だ。
教会に戻されれば呪が発動する』
疫病が発生するのか、大怪獣でも出現されるのか・・
とにかく大量虐殺が起こってしまう・・・なんとか説得しないといけないね。
・・・歴史を鑑みるにやつを説得する根拠がどこにも・・まったくない・・・正論だ・・
説得は不可能だな。
だがそんな事を言えば全人類滅亡計画と同じになってしまう。
困った、どうしたものか・・




