渋谷で早速事件発生?!
聞こえて来る言語はだいたいわかる。ということはここは外国ではないのか?
でも街並みも人も妙すぎるぞ。こんなの、どう見たって…。
俺はとりあえず誰かに聞いてみようと思い、地面に降り立った。そしたら周囲がざわつき始めた。
「え、なにあれ飛んでたよね?」
「まじ?やばない?ワイヤーアクションじゃね?」
「あいつ服装がコスプレすぎて笑えるんだけど。もしかしてドラマの撮影じゃね?」
注目を浴びるのは嫌いではなかったが、この場はさすがに立ち去りたい気分になった。
俺はとりあえずこの場から少し引いて、離れた場所で通行人に尋ねてみた。
「あの、ここはどこですか?」
通行人は不思議がる顔でこちらを見て「渋谷だけど?」と言った。
そして続けざまに俺を指して笑い始めた。
「そのコスプレ、本格的すね!まじ魔法使えそうじゃん!」
「魔法ですか。まぁ、使えますが…」
「使えるって!キャハハ、まじウケる!じゃやってみてよ!」
やってみればいいのか?俺はとりあえず掌から炎を出してみた。
「こんなんでいいですか?」
そう尋ねると通行人は顔色が青ざめて、怯えた表情に変わっていき、通り魔だとかなんとかの奇声を上げて走っていった。
何がどうなってるのかサッパリな俺は不本意にも2度目の注目を浴びてしまったので、その場を慌ただしく去った。
この世界はやはりなにかがおかしい。こんな文明は聞いたことがないぞ。
もしかしたらあの移転門は、違う世界に繋がっていたのかもしれない。
そうなると、これはえらいことになったんじゃないのか?でも現実味がなさすぎて逆に冷静でいられるな。
とりあえず今はどこかに腰を下ろしたいな。疲れた。けっこう箒で遠くまで飛ばしてたしなぁ。
俺はどこか座れそうな場所がないか、周囲を見渡した。
そしたら次に瞬間遠くから叫び声響いた。
「ぎゃぁああ!やめて、やめて助けて!」
なにが起こったのかが気になって振り向いて見たが、人混みのせいでよく見えない。
そして少ししたら悲鳴が感染するかのように瞬く間に広がり、人々が一斉に散らばり始めた。
何事なんだ?と立ち止まった俺はすぐに答えを知ることになった。
少し離れたその場所で、ヒトが人の首をむさぼるように 噛み砕いているのであった。




