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Ⅳ.さいかい

シンデレラの義姉さん……

末永くお幸せにッ!!!


「あー……くそだりぃ~……何かこう、パッとした事ねえかなぁ」




一方、シンデレラもあの舞踏会のひと時が忘れられずに居ました。

感傷が身を満たしてしまうのです。




「あ~……思い出しただけでムカつく、あのクソ野郎……今度会ったら、決着つけてやる」




そこに、来客を知らせるチャイムが。


「はい、どちらさまでしょうか?」

「御婦人、突然失礼しました。私こういう者なのですが……」

「えっ……王室騎兵師団!?」

「こちらに、心が灰まみれな娘が居るはずなのですが……」

「はっ……はい……」


とうとう、ガラスの靴を持った王子の一行はあの夜の娘の居場所を突き止めたのでした。




しかし、継母と義姉が王子と親しくなれる千載一遇のチャンスを見逃す筈もなく。


「まあ!あなたが王子様……?」

「きっ……君は……何て美しいんだ!」




「このガラスの靴は私のですわっ!」

「そうですとも!シンデレラのものではなく、この子の靴です!」


ぜがひでも、シンデレラに甘い蜜を奪われたくない継母と義姉は、必死になって言い張ります。




「おお、美しい人……僕のワイフになってくれませんか?」

「まあっ……身にあまる光栄ですわ」

「良かったわねぇ」

「ええ……お母様っ……私、幸せになります」

「何か忘れてる気がするんだけど……まあいいか!素敵なワイフも見付けられたし!」




こうして、王子と娘は末永く幸せに……




「って、ちょっと待てコラァ!忘れてんじゃねえよ!主役は私なんだよボケェ!貴様、良くものこのこと現れやがって……決着付けるぞ面貸せや!」

「ああ、勿論アナタにも来て頂きますよ?シンデレラ……」

「観念して、おとなしくお縄につきなさい」

「……え?騎兵師団に……そこのハゲ頭のピッカリ君は大臣じゃねえか!」

「そんな詳しく説明せんでもいいわい!」

「何だよ、ハゲ気にしてたのかよ。悪かったな」


――カシャン……


「……へ……?手錠……?」

「シンデレラ……貴女を逮捕します」

「ちょっと待て!大臣を“ハゲ”って呼んだだけで逮捕されるのかよこの国はっ!」

「罪状を挙げ連ねて欲しいですか?まずは舞踏会当日、貴女が乗っていた馬車ですが、速度を20kmオーバーしていました」

「Σえっ」

「参加費も未払い……つまりは無銭飲食です」

「うっ……」

「しかも、王子相手に乱闘騒ぎまで起こして……」

「ちょっと待て、それは私のせいだけじゃなくてだな」

「黙らっしゃい!この頭のテカりが目に入らぬか!」

「くっ……大臣の頭が眩しくて、目がっ……」

「お主、どさくさに紛れて王子の命を狙ったであろう!これが動かぬ証拠!」

「それはっ……私のガラスの靴……」

「王子が殴られた凶器には貴女の指紋がバッチリ残っておった!」

「……ここまでか……」




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