Ⅱ.れっつ だんす…?
ひっちゃかめっちゃかwwwww
「何なのかしら、あの娘は」
「凄い勢いね……」
「ママ~……あのお姉ちゃん、下品」
「こら!指差しちゃいけません!」
お城でも、シンデレラはすぐに注目の的となりました。
「このサラダ美味いな!……ローストチキン最高!おっ!あっちは時価数千円のマンゴーじゃねえか!やっぱり城だと規模が違うぜっ!」
そんな見目麗しいシンデレラを一目で気に入った王子は、静かに歩み寄ります。
「君みたいに、お下品なレディー……見た事ありません」
「一曲踊って下さいませんか」
「ええ」
王子の誘いにシンデレラははにかんだ笑みを浮かべ、遠慮がちに頷きました。
「あ!?テメー、人の食事邪魔してんじゃねえよ!」
「君のような粗暴なレディーを招待した覚えはないと言っているのです!」
周囲は、音楽に乗せて舞う二人を羨望の眼差しで眺めます。
「うわっ!凄い回し蹴り」
「いやいや王子も負けてない……見事なトリプルアクセル!」
「フォークは反則じゃなくって?」
「…………って言うか……何で格闘?」
その時です。
――リンゴーン……
リンゴーン……
12時を告げる鐘の音が、無情にも鳴り響きます。
「ちっ……12時か……早く帰らねえと、連ドラの再放送を見逃しちまう」
「お待ちなさいレディー!決着はまだついて……」
「うっせーんだよ!」
「Σガフッ」
「お待ち下さい、シンデレラ」
「ごめんなさい王子様……私、帰らないと」
二人の仲を切り裂く様に鳴り続ける鐘の音に負けまいと、王子はシンデレラを追いました。
ですが、結局シンデレラをここに留める事は出来なくて。
たった一つ残されたのはガラスの靴だったのです。
「王子!? どうなされたと言うのですっ……衛兵!衛兵は何をしておる!」
「もっ……申し訳ございません大臣っ!」
「ふふふ……大丈夫さ大臣。犯人の残した手掛かりはここに……」
「王子……それはまさか……」
「そう!何を隠そう!僕の血の付いたレディーの靴さっ」
「凶器ですな……成る程……ということは、この靴の持ち主が犯人…………よし!全国に触れを出せ!ローラー作戦だ!」
「かしこまりました大臣!」
「何故だろう……あんな粗暴なレディ、全く好みではありませんのに、妙に気になります」
こうして、王子はガラスの靴だけ残して姿を消した姫君を捜す事にしたのです。
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