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安らかな ――
「止めたところで何になる?あいつはもう、あんなにちっちぇえんだぞ」
「だ、だから、ここで『後退』をとめて、そのまま普通に歳をとって、って、」
「まだ、やりなおせってか?」
「・・・・じゃあ、ホーリー、・・・きみはいったい、―― 何を願ったんだい?」
聞くべきではないと、本当は頭ではわかっていた。自分が聞いたところで、しかたがないと。
だが、その、白髪の奥からのぞく、冷たいグレーに問いたかったのだ。
『 泣いちゃったです 』
感情のない瞳がゆれることもなく告げた。
「 赤ん坊になったハウアーに、安らかな最後を 」




