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しんじがたい
抱かれていたハウアーがもがいて床におり、そちらへと駆け出す。
「ホーリーさま、お酒はだめです!」
「ああ?うるせえな。もう血はでてねえ」
「でも、スネイキーさまもよくないって」
「しつけえ。それより、あいつ、『客』だろ?お茶でも出してやれ」
あ、と今思い出したように、ハウアーはお茶の支度に走った。
まだ、ドアのところでその様子をながめていた『客』は、ようやく溜めていた息をだす。
「―― しんじがたい」
「なにがだ?この世界か?」
大きすぎる服の袖をまくり、そいつがわらう。




