役目
ジャックの質問にかぶせるようなホーリーの声に、静かだった男が何かに打たれたように、びくりと体を震わせた。
「っな、なん、っで、ほ、ホーリー!?っそ、、――― そんなはずはない!」
そこに立つ金髪の男を認めると、別人のように大声で叫ぶ。
ホーリーは、ぎゃははは、と笑ってみせる。
「ハウアーに持たせた野菜で、おれがぽっくりいくと思ってたのか? おそまつな作戦だな」
「ちがう!おまえは『空の目』たちが消すときいていた。ハウアーの役目はもっと前におわってる」
「『役目』?」
割って入った落ち着いた声に、クアットの男はようやくジャックを確認した。
「ジャック・パンプキンが戻ってる!そうだ!世界はこうでなくては!《キラ種族》に、支配などされてたまるか!」
興奮した男の様子に、ホーリーが鼻で笑う。
「ふん、《目玉》とも友達か。それに、よっぽどジャックを愛してるらしい」
「だまれ!おまえら《キラ種族》など、この世界には必要ない! はやくここから消えるんだ!おれたちは『役目』を終えたはずだ!」
ホーリーにつかみかかろうとしたクアット種族の男の手を、ジャックがとめる。
「 いったいどういう、――― ・・・あなた、すごく冷たいですね・・・」
つかんだ男の手の冷たさにおどろいた赤茶がみつめれば、その指先が欠けていることに気づく。




