何かしたから
「 ―― おい、てめえ、何か知ってんのか?」
ゆっくりとジャックがこちらをむく。
「 ホーリー。そんな怖い顔でにらまれたって、ぼくだって、《彼ら》の駒の一つにすぎないよ。 ただ、・・・そうだな・・・・《キラ種族》のあの病気、いつから出だしたんだい?」
「あん?・・・そうだな・・・おれがガキのころには、もうあったな」
「その前に、なにか変わったことがなかったかな?」
「変わったことだあ?」
「ぼくが思うに、きみたちが《何か》したから、その病がはやることになったんだと思うんだ。 つまり、 ―― きみたちは『落とし穴』に、うまくはまった」
「しるか。《何か》ってなんだ? このおれたちが、《あいつら》の罠にまんまとはまったっていうのか?冗談じゃねえ。 あの二つの目玉も、そんなことほざいてやがったが」
「魔族に何かしなかったかい?」
「魔族になにか『返された』って言いてえのか?・・・そりゃねえな。おれたちだってそんなに馬鹿じゃねえ。 それなりの力をもった魔族には、めったに手をださねえし、こっちがやばくなるようなの相手のときは、それなりの数そろえて行くからな。 なによりおれたちの《呪い》を知ってれば、そんな馬鹿なことする種族、――― 」
ふいに黙り込んだホーリーが、長い金髪を払い、ジャックを見る。
「・・・・・昔話だが、いる」




