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ハウアーのうた
しらないうちに、目をとじ、すっかりと相手に任せてしまった。
傍からは、聞いたこともない音が流れる。
どうやらハウアーが、なにかをうたっているようだ。
細くたよりない手が、時々、布をどけた、額をなでる。
清潔な寝巻をきせられたら、ひと仕事おえたように、大きく息をつくのが聞こえ、少しおかしかった。
――― ホーリーさま、きもちいいですか?
顔をのぞきこまれる気配。
目を少しあければ、茶色い髪のきれいな顔の少年。
長いまつげにふちどられた瞳が、ひどくきらめいて見え、その頭を、だるい腕をもちあげ、どうにか殴った男は、気持ちよく眠りに落ちた。




