理解を超えた
『 キラ種族はいらない ジャックは必要 』
「はあ?なんだと?」
『 きみは、自分が思ってるほど、賢くない 』
「 そりゃてめえのことだ。―― 少しは役に立ちそうだったんで、話しあいでケリをつけてやろうかと思ったが、口もないんじゃ無理なはなしだったな。 いいか?目玉! てめえに、―― 《最大級の呪い》を! いっぱつで消えるようなどでかい《災い》だあ!!!」
怒りで顔を染めたホーリーが大きく腕をふって叫ぶ。
とたん、 どっと、 あたりがわき立った。
「っな、なんだ?・・・」
それは、一斉にたった《笑い声》だ。
だが、まわりには紫色の霧しかいない。
《呪い》をかけた目玉には、何の変化もあらわれない。
「・・・どう、なってんだ・・・」
ぼうぜんと目玉を見上げるホーリーの横、腕を組んで立つジャックが穏やかな視線をよこす。
「 ―― 思うに、この場所は、ぼくたちの、《理解を超えた場所》なんじゃないかな。 ぼくも、何度か目玉によばれてきたことがあるけど、いつも、見えない大勢の存在を感じるんだよね」
「 おおぜいだあ? おいジャック、てめえ、この目玉と何の話をしてた?」
「まあ、おもに、この世界のこの先のことを。―― 土地の構成と広さと種族の数とか、どうすればこの先安定するか。 彼が質問してくるから、ぼくは普段、ほかの種族と交わしてる同じような話し合いの内容を伝えるのさ」




