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『もらってください』
ばさり、と黄ばんだ本を放り投げ、ホーリーはグラスをあおる。
ワインの味が、いきなり落ちたように感じ、口をまげ、投げた物をにらんだ。
「・・・っち、」
おもしろくもなんともない本だった。
それはただの《日記帳》で、中にはくだらない文字が並んでいただけだ。
『 だれかもらってください 名前はハウアー 』
「・・・・・きったねえ字」
表紙を開いてすぐにある一文に感想をもらし、次のページをめくれば、見開いたそこは、黒くなるほど、びっしりと隙間なく、同じ文字のつづり。
はうあーはうあーはうあーはうあーはうあーはいあーはうあーはうあーはうあーはうあーはうあーはうあーはうあーはうあーはうあーはうあーはうあーはうあーはうあーはうあー




