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食事風景
銀の食器がふれあう音だけの静かな食事。
ただし、ハウアーはその音が倍になる。
スープを飲むにしても、肉を切るにしても、ガチャンガチャンとひどい音をだす。
「 おい 」
「!?っは、はい!」
テーブルの遠くにいる人物から声をかけられ、ハウアーはスープの皿から顔をあげる。
あきれたように肘をつき、体をかたむけて座る男は、とうに食べ終えたらしい。
ワインをグラスに注ぎながら、驚いた顔のまま固まる少年に、スプーンを持ってない手を挙げろ、と命じる。
言われた通り、片手をあげれば、今度はその手を膝にのせろ、と命令が続く。
「 ―― その膝の上に、布がのってるだろう?そう、それだ。 それを、口のところに持っていって、きれいにぬぐえ」
その通りにしたら、よし、とうなずかれた。
きれいな青い目をみたまま、ハウアーは布をつかんだままの手をあせって上げる。
「 あ、あのっ、 ぼく、ホーリーさまのこと、ごしゅじんさまっておよびしていいですか? そ、それから、いっしょにご飯たべるのはうれしいけど、 あの、ぼく、 『めしつかい』なので、今の部屋って、立派すぎて、落ち着きません!」




