年寄りみたいな味
「予想と違ったのよ。―― 若くない味」
テーブルの上にあったワインの瓶をあおり、口直しをしたスネイキーがハウアーに歳をきく。
「えっと、さ、さんじゅう、くらい、です」
「あら。やっぱり若い」
クアット種族の寿命は二百歳ほどだ。
「あ、あたまが、よくないから、えっと、おいしく、ないです」
ハウアーは赤い顔をふせ、もじもじと両手をもみながらこたえる。
スネイキーは笑い声をあげ、そんなの関係ないわ、とワインをグラスにそそぐ。
「 ―― 頭の良さでなんか味は変わらないわよ。あんた、年寄みたいな味だわ。こんなところにお土産にされるなんて、きっと、今までも、ずいぶんいいように扱われてきたんでしょ? 苦労した分、年寄みたいな味になっちゃったのよ」
断言し、顔もあげられないハウアーに近寄ると、その細い顎をつかみ、うわむかせる。
「見た目はいいわ。黙ってれば上品で清楚。でもじつは、―― こっちはどう?」
「っきゃあっ!!」
いきなり股間をつかまれて悲鳴をあげたハウアーは両手で顔をおおう。
スボンのウエストをひっぱって中をのぞきこんだスネイキーが楽しげに笑う。
「《こっち》もお上品だこと!」
けたけたと笑う女から逃げるようにズボンをおさえてハウアーはしりもちをつく。
「そそそそそ、そうじ、そうじします!」
スネイキーではなく、ホーリーを見ながら宣言すると、転げるようにそこを後にした。




