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追放?
「 ―― だからなんだ? 気に入らねえことしてるから、消しただけだ」
「 だから、 それで、おれたちも迷惑こうむってるってことだ。 おれたちはおまえみたいに、他の種族を死なせるほどの呪いは持ってない。 ―― なのに、他の種族たちが、おれたち《キラ種族》は、『危険種族』だと言い始めてる。 『危険種族』は、この世界から追放だって知ってるだろう?」
「大昔の話だろ?この世界がまだ泥だったころのホラ話だ。 戦闘狂いの《ディーク種族》だって、ここにいるじゃねえか」
「ディークのほうがよほどおとなしいって最近の評判だよ。 ―― おまえのおかげでな」
踵を返した男のあとに、他のやつらも従い、蝙蝠になり飛び去った。
どうやら、同じ《キラ種族》にさえも、敬遠されていることを知ったが、それでホーリーの何かが変わるものでもない。
「 ――― 追放だあ? おもしれえじゃねえか」
この世界にホーリーが知らない存在があって、そいつが勝手に《キラ種族》を追放できるなんて、信じることはできなかった。
「―― やってもらおうじゃねえか。できるもんなら」
にやり、と口角をあげた男は、挑むように空をみあげた。




