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シャールさんは僕の横に座る。
こうして見ると、僕らの世界のスポーツ少女だ。朝から晩まで真っ黒になって部活しているって感じだ。
「すごく、気持ちいいなって思ってさ…
ぼくらの世界では、こんなにゆっくりすることはなかったんだ」
「そうなんですか?
わたしには普通の世界。あまり好きでなかった世界…」
「好きじゃないんだ」
「はい…
わたしの家は貴族だけどそんなに裕福じゃなくて。
それで、騎士団を目指すしかなかったんです。
悪いことしている貴族はお金をたくさん持ってるのに…
だから、この世界が嫌いだったんです」
「僕たちの世界でも、同じようなことがあった。
二極化って言ったかな」
「でも…
神官さまとニャニャーさまが来てから、この世界が好きになれたんです」
「猫は可愛いからね。
ぼくも似たようなことがあったんだ。
働いて帰ってきて寝るだけの生活だったんだけど、こいつらが僕のところに来てから、世界が変わったんだ」
「どんなふうにですか?」
「うまく言えないな。
そうだ…笑えるようになったかな。
それまで、面白くても笑えなかったけど、猫を見てるとなんか自然に笑顔になっているっていうか…」
「わかります。それ」
シャールさんは自然に微笑む。
そうなんだ、こいつらといると僕たちはこういう顔になるんだ…
「わたしも笑えるようになりました」
「うん、すごくいい笑顔だよ」
「神官さまもです」
二人で笑い合う僕たち…
「でも、わたしはそれだけじゃないんです。
この世界が好きになったのは…」
シャールさんは真顔に戻ってぼくを大きな瞳で見つめる。
「わかっているよ」
ぼくは猫袋の中から、昨日作った唐揚げを取り出して、シャールさんに渡す。
「ばかっ!」
シャールさんは、泣きそうな顔になって僕の頬を平手で張った。




