幕間17 吟遊詩人ジャスティン
『吹けよ嵐、燃えよ炎
すべてを壊してしまえ。
我が神官、アキヒロはどこだ!
生きているのなら、わたしの前に…
もし、もう、殺されてしまったのなら、わたしはこの世界を滅ぼそう。
アキヒロのいない世界なんてわたしはいらない。
ニャンゴルモアの力で、世界のすべてを焼き尽くそう』
ぼくの十八番。ニャニャーのミーニャが神官アキヒロを探すシーンだ。
怒りに身を任せたミーニャが通るところはすべて破壊され瓦礫の山となっていくところだ。
目の前で起きていることは、その伝説にも引けを取らない。
ぼくの目の前で起こる地獄絵図。
この地獄の真っ只中にいて、僕は自分が高揚しているのがわかった。
ぼくは歴史の生き証人となれるのだ。
新しいニャニャーの物語をぼくがうたうのだ。
シリュウさん…
あなたはあくまで人間に過ぎない…
伝説ではないのだ…
ぼくはあの場所へ行こう。
そして、今度こそ、本当の伝説を歌うために、神官に跪こう。
ぼくは杖をつきながら、前へ前へと進む。
あれ???
おかしい????
僕の首がゴトンと落ちる。
視線が地を這う…
そうか、ぼくは知らない間にウィンドカッターで切り裂かれていたのだ…
そして、もうすでに死んでいたのだ…
それに気がつかないほど、鮮やかに切断されていたのだ。
「ハハハハハ…
まいったな…」
首だけになった僕は、空を見上げて、大きな笑い声をあげた。




