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やばいっ。そう思った瞬間、トラが横からネズミに飛びつく。
猫は、待ち伏せて飛びつくのが得意だ。
決して追いかけっこが得意なんじゃない。
どちらかというと自分の体より大きいこっちの世界の野ねずみを一撃で仕留める。
いや、仕留めてない。
猫特有のあれだ。
獲物をみせにくるってやつ。
ブチも一匹咥えて引きずってくる。
「アヤト、止めをさして」
えっ?
「だから、アヤトのレベルを上げるの。
止めさしたら、経験値が入るから」
ブチとトラがそう言って、瀕死のネズミを僕の前に並べる。
もしかして、猫が獲物を持ってくるのって、こういう意味???
ぼくらにレベルあげをさせてくれてるの???
そんなわけないか。
トラたちの言うように、剣を抜いてネズミたちの首筋を切る。
なかなかの切れ味だ。
ネズミたちは息絶える。
頭の中でファンファーレが鳴る。
『ウスイアヤトはLV2に上がった。
HPが5上がった。
MPが3上がった』
『ウスイアヤトはLV3に上がった。
HPが7上がった。
MPが5上がった』
『ウスイアヤトはLV4に上がった。
HPが10上がった。
MPが7上がった』
『猫体術初級 が LV4になった』
『猫体術初級 が LV5になった』
レベルが3上がった。
もしかして、今のネズミって案外強い敵だったのかも…
チートレベルの猫たちだから簡単に倒せたけど…
昨日の大鷹みたいに、やばいやつなのかも。
ウィンドを開くと
笛吹史人 LV4
JOB 猫の世話係
HP32/MP20 SKILL
猫体術初級 LV5
猫魔法初級 LV6
猫料理初級 LV12
猫袋初級 LV11
猫医者初級 LV1
なでなで初級 LV7
これで、一撃で死んじゃうっていうのはなくなった。
レベルが上がると、身体が軽くなるみたいな感じもする。
エネルギーが充実してくるっていうか、そんな感じだ。
本当に僕は猫たちに守られている。
向こうの世界でも、ぼくが猫たちを飼っているつもりだったけど、案外今と変わらないのかもしれない。
猫たちは、ぼくたちを見守ってくれてるんだ。
そんな感じもする。
ぼくがトラたちを見ると、猫たちはよろこんでつぎのネズミを追いかけていた。




