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猫にひかれて異世界生活  作者: PYON48
第一部 猫に引かれて異世界へ

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28

 猫たちは、歩かない。

 ここは犬と違うところだ。

 家でも散歩をしようとハーネスとリードをつけても、こっちの行くところにはついてこない。

 興味があれば動くけど、基本的にはうごかない。

 リードを取ったら、どこかに行ってしまう。

 

 でも、こっちの世界では、猫たちは僕の言葉がわかるみたいだし問題はない。

 歩くのは下僕の仕事とばかり、僕の身体の上に乗っている。

 

「なにかあったら頼むよ。トラ」


「まかしといて。アヤトはぼくたちが守るよ」

「うん、ぼくたちがアヤトに狩りの仕方を教えてあげる。

 こっちから獲物の臭いがするよ」

 トラとブチは頼もしいことを言いながら鼻を動かす。

 猫の嗅覚はすごいらしいから、トラたちの言うとおりに動く。


 でも、こいつらはいまひとつ信用できない。

 基本的に茶トラだから、あんまり考えて行動しない。

 その分、いろいろとおもしろ可愛いんだけど…


 林の前で、トラが肩から降りる。


 ヒクヒクと鼻を動かす。

 なにかを見つけたようだ。


 ブチも同じ。

 トラの横で、耳を左右に動かしている…


 2匹が同じ方を見る。

 そのまま駆け出す。

 草むらに飛び込んで、バタバタと走り回る。

 なにかを追いかけてる。


 草むらから飛び出す黒い影…

 僕のほうに飛びついてくる…

 ネズミ…でも…猫くらいの大きさの…

 昨日から思ってるけど、この世界は動物がでかい。

 そのスピードを避けきれず、大ネズミの体当たりを受けてしまう。

 うしろにひっくり返る僕…

 やばい、HPが5になって赤くなっている。


 あと、一発受けたら死んじゃうじゃん。


 なんとかしないと…

 そういえば、回復魔法を覚えたような…

 でも、焦れば焦るほどウィンドをうまく開けない…


 そんなことを考えてるうちに、僕に止めを差す、2匹目のネズミがとびかかった。 

 

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