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お前が殺せ
「呪井 むやみ」
「羽生大学卒業後先代から受け継がれた呉服屋を継ぐ」
「ベビー服から紳士服、ドレスなども手掛けるトップ企業の社長として日本経済を担う」
「多趣味、且つ人望は厚く....」
「そこまでで結構です」
僕は呪井さんから渡された資料を声に出して読み進めると
呪井さんは途中でそれを止めた。
「では、次のページを」
「呪井 無病」
「親のコネで先代から受け継がれた呉服屋を継ぐ」
「多数のデザイナーを買収し、様々なジャンルの服を提供するトップ企業の社長」
「金にしか興味がない」
「表向きに見える良好企業加減には反吐が出るほどその経営状態は劣悪で....」
「ごめん、もういいかな?」
「はい、その辺りで結構です」
「金で人を買い、自分の味方に付けてこき使う」
「無い人望をも金で買い、都合のいいように扱う」
「そして《あなたたちのような》殺人鬼を使う」
「お願いします。あの馬鹿を止めてください」
「つまり」
お茶を淹れ終わったシドが口を挟んだ。
「親子喧嘩に殺人鬼を雇うのかい?」
「それならお安い御用だが....お姉ちゃん....」
「何ですか?」
「最後はお前が殺せ」




