女王学園の冒険149
「ちぃぃ!マジかよ見境なしかコイツ等!イカレてやがるなァ!」
何故か妙に嬉しそうに毒づくツェッペリンがスパルトイ達に指示を飛ばす。
「スパルトイ共!ヤツに引っ付け!熱の拡散を抑えろ!!」
命令を受けたスパルトイ達が次々とルビーに飛び掛かり、しがみついて抑え込もうとする。
ルビーの周囲は集まって来たスパルトイ達で埋め尽くされて、あっという間に団子状態になってしまった。
「いいぞ、そのまま抑えつけろ!」
いくら雑兵と言えど天才ツェッペリンの発明品、スパルトイは溶岩の中でも問題なく活動できる耐熱性を備えている。
熱による攻撃には滅法強い筈だが……いかんせん相手は炎のクオリアだ。
理論上核爆発を超える熱量を放てるメタトロンの子供。
溶岩程度に耐熱性で抑える事など到底敵わない規格外の存在。
やがてルビーを抑え込んでいたスパルトイ達の身体が融点に達してしまい、赤白い液体となって溶けていく。
その様はまるで地平線に沈む夕日を思わせる。
「残りは俺達を護れ!」
スパルトイ全体の内の一割程度が、ドクロマシンとエナの周囲で円陣を組む形で守る。
「……今よ!」
これを待っていましたとばかりにメゾーレ達もツェッペリン達を護るスパルトイの円陣の内部へと走り込む。
幸い敵も味方も攻撃どころじゃなくなっており、大した抵抗を受けることなく内側に入り込めた。
「オオオオイ!いくらなんでも無茶苦茶過ぎねえか!?敵諸共燃えカスになっちまったらどうすんだよバカが!!」
「その時は根性で耐え抜くしかないわね、ニレの頑丈さと貴方の超能力とマイの治癒力とかで」
「全部人任せね~♪」
「私はホラ、頭脳労働担当の司令塔だから……」
ドクロマシンが身をよじって暴れるがスパルトイ達の円陣内部が狭い為、思う様に動けない。
「寄って来んじゃねえガキ共がッ!」
「まあまあ^^」
暴れようとするドクロマシンをニレが強化しか両腕で抑えつけた。
そんなこんなしている内に、ルビーを抑えつけているスパルトイ達の隙間から漏れ出た熱が発する光が一筋、二筋と増えてゆき……遂に大爆発を巻き起こした。
圧倒的な破壊力を持つ爆炎が部屋を丸ごと蹂躙するとルビーを抑えていたスパルトイ達は残骸すら残らず消し飛び、ツェッペリン達を護っていたスパルトイ達もほとんどが戦闘不能になった。
ある程度力を使ったルビーは左腕が無くなっている状態でスパルトイの団子の中から姿を現わすと、何故かやけに清々しい表情で皆に呼びかけた。
「アンタ達生きてる~?」
「加減しろバーカ!危うく灰になる所だ!」
元気そうな恋の声を聞いたルビーがけろっとした態度で言った。
「……何よ、誰も灰になってないじゃない。手加減ならちゃ~んとしたわよ、上手くいったでしょ?」




