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ハジマリノヒ  作者: うぐいす
女王学園の冒険
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401/419

女王学園の冒険131

「ちょっと待っててくれな、今思い出すからさ……」


 そう言ってヴィラは刀を仕舞うと、代わりに水筒を取り出して中身をぐいぐい飲み始めた。

隙だらけの姿を晒すヴィラの行動に困惑しつつも、ニレと恋はヴィラの動向を注視した。


「んっんっんっ…………ぷはぁ~~~~!キくわぁ~!」


 ヴィラが水筒から口を離した所を、すかさずエナに尻をしばかれた。

本当は頭をシバきたいエナだったが、身長差があるのでエナからはリカの頭が遠いのだ。


「仕事中に飲酒するのは止めて下さい」

「いや、ちょっと気になる事があってさ……」

「だからって今飲酒する理由にはなりませんよ」


戦闘中に堂々と飲酒を始めていたという事実に驚愕するニレと恋。


「酒飲んでたの!?」


リカがしばかれた尻を気にも留めない様子で続けた。


「ストメアって名前、なんか聞いた事ある気がしてねぇ……」

「あぁ、それならドクターが前に暴走させた実験体の名前ですよ……えーと、三年前でしたか、記録を確認すれば直ぐにでも分かります」

「あぁ~思い出した!確か結構強かったよなぁ?アタシら三人がかりでも追い込むので精一杯で……どうせだから最後までヤリ合ってみたかったなぁ」

「そういうのは一人の時にやって下さい、あの時はアレが安全かつ最善手でした」

「あースッキリした、じゃ再開しようか!」

「待った!!」


 待ったをかけたのは恋だった。

恋は携帯端末を取り出して操作すると、孤児院で撮影した写真を表示してリカ達の方へ向けた。

そして画像に写っている黒い服の女性を指差して言った。


「お前達が言ってるストメアって、もしかしてこのヒトの事か!?」

「…………」


エナとヴィラは写真を確認して頷いた。


「そうですね、間違いありません」

「おぉ良かったな、元気そうで」

「マジかよ……情報屋に頼んでもわからなかったスト姉の出生の秘密が、こんなことで明らかになっちまうとは……」


 ストメアに関して何やら色々思う所があるのか、恋はひどく困惑している様子だった。

そんな恋を見兼ねてか、ヴィラが軽いストレッチで体を解しながら声を掛けた。


「そっちの事情は知らないけど、大丈夫かいアンタ??」

「あぁ、ちょっと驚いただけだ……問題はねぇ!」


緊張感に欠ける決戦が再開しようとしている……!

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