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ハジマリノヒ  作者: うぐいす
女王学園の冒険
313/322

女王学園の冒険43

 学校で授業を受けたり、クエスト行ったり、アルバイトをしてみたり……放課後になれば時計塔のサロンに寄ったり寄らなかったり、メンバーが揃ったり揃わなかったり。

五人はそれぞれ新しい日常に慣れ始めていて、今日も何事も無い平和な一日になるだろう……それなのに皆どこか様子がおかしい、授業もどこか上の空だ。

この日はメゾーレとニレが学校を休んでおり、朝から街境騎士団が街の出入りに目を光らせていた。

授業では寝ている事が多い恋が、今日は珍しく起きており、窓の外を眺めている。


・・・


 静寂を破ったのは突然市内から聞こえてきた大きな爆発音だった。

女王学園からそれ程遠くない場所らしく、爆発の衝撃と音が窓ガラスをガタガタと揺らした。

教室内は一瞬にして慌ただしくなり、好奇心旺盛な生徒達は先生の制止も聞かずに窓際に殺到して張り付きながら外の様子を伺う。


「皆席に戻りなさい!放送を待って避難指示があるまで待機です!」


 そんな教室の様子を気にした風も無く、板書をノートに纏めていたルビーは、それが一段落してから教科書を鞄に仕舞いはじめた。

そしてそれが終わると静かに挙手して発言した。


「先生、騎士団の方から救援要請が入りましたので、今日は早退します」

「ええっ!?」


 驚く先生を尻目にルビーはすたすたと教室を出て行った。

恋が背伸びをしながら窓際まで歩いていくと、窓から外の様子を伺っていた生徒達を手で押しのけて窓辺に足を掛けた。


「先生わりぃ、俺も野次馬に行ってくる!……お前も来るかクソ女ぁ!」

「パスー……興味ないわ怪獣ゴリラウーマン」


 返事を聞くや否や、既に恋は窓から外に飛び出していた。

教室は校舎の四階なのだが、それは恋にとっては些事であるらしく、大きな跳躍から難なく校庭に着地すると、街へ向かって駆け出した。


「どいつもこいつもバカみたいねえ……あ、そうだ。一応パパに連絡しとこ♪」


・・・


 学園都市ジュラルバーム市内、拷問広場。

ここは街が学園都市にとなる以前から存在している広場であり、その目的はズバリ公開処刑だ。

ジュラルバームに逆らった犯罪者を見せしめの為にギロチンにかけて、あまつさえそれを生配信したりする。

当然全世界から批判が集まってはいるものの、実はそれなりに隠れた人気があり、当然ながら配信や動画には大量の低評価がついてはいるものの、それはそれで儲けの種になってしまうという事を、償いの日を超えて進化した人類でも未だに気付いていないらしい。

因みにこの広場は平常時でも磔刑に苦しむ受刑者達の姿をいつでも楽しむ事が出来るという素敵な観光スポットだ。


「ついに追い詰めましたわよ!スゥ・サイドセル!!!」


 拡声器からは勝利宣言兼降伏勧告だと言わんばかりの勝ち誇った声色でメゾーレの声が聞こえる。

広場は完全に騎士団に包囲されており、いくらスゥが手練れだとしても突破は容易ではなさそうだ。


「まいったなァ……連戦だったとは言え、このアタシがこんなドジを踏んじまうとは。こんな事ならプリデールに助っ人頼んどきゃ良かったわ」


 とはいえプリデールは荒事には滅法強いが、基本的に向いていない。

そもそも殺し屋から足を洗ったヒトを再び荒事の世界に巻き込むのは良心の呵責がある。

その甘さのおかげでスゥは今ピンチに陥っているのだが。


「……やっぱ連れて来るべきだったかなァ~!」

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