女王学園の冒険37
メンバー達がそれぞれワニをボコボコしたり、その生皮を剥いだりしている中、メゾーレと恋は黙々と河原で宝石の原石拾いを続けていた。
しかし如何せん地味な作業の為、いい加減恋は飽きてきた様子だった。
「なぁ」
気晴らしにと数メートル離れた場所で石拾いを続けているメゾーレに話し掛けてみた。
「…………」
「なあって!」
「…………えっ?今何か言いました?」
ようやく返事をしたメゾーレの表情には一切の嫌味が無く、恋の声を無視していた訳では無さそうだった。
「……もしかして、マジで聞こえてなかっただけか?」
「ちょっと夢中になっちゃって……」
「意外だな……こういうのが好きなのか?」
「今までこういう事とは縁がなかったのですけれど……正直言って超楽しいですね、そういえば何か用ですの?」
「いや、用は特に無いんだが……気晴らしにちょっと話さないか?」
「別に構いませんよ、でも私は特に話題を持ってないのよね、だから貴方が話してくれると助かるわ」
「……そんなに気に入ったのかよ、もう始めてから二時間経ってるぞ?」
「あらホントだわ」
メゾーレは言われてから気付いたという風に腕時計を確認して少し驚いていた。
それから何事も無かったかのように石拾いを再開した。
「うーん、なんでしょうねコレ……性に合ってる?そう、性に合ってるという感じですわね……あ、コレ!この薄ピンクの!翡翠ですわ!ゲットですわぁ~!……ほらほら、貴方も早く拾いなさいな!」
「いやテンション上がりすぎだろ……なんか噂で聞いてたキャラと随分違うよなアンタ、もっとお高く留まってるもんかと思ってたが」
「……別に噂も間違ってませんわ、今のセカイの為にも我等ジュラルバームは恐れられるべきです。だから私はせめて他人を傷付けないよう、他人を寄せ付けない様に振舞っていたんですけど……」
「あ、わかった。それこそ性に合ってないんじゃないか?」
恋の言葉が図星である事をメゾーレは案外あっさりと認めた。
「そうですわ、でも私の性分と私が生まれ持った責任は別ですから」
「街を背負って立ってるって訳か……なんつーか、ちゃんとしてるんだな」
「ホラホラ手を動かして、貴方借金があるんですから」
「おいおい、それをあんまり思い出させないでくれよ」
「ふふふ、完済すればもう二度と思い出す必要はないですわよ?」
「シビアだな……」




