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ハジマリノヒ  作者: うぐいす
女王学園の冒険
299/302

女王学園の冒険29

 時計塔サロン大爆発事件から約二週間後。

ニレからサロン復旧の知らせを受けたメゾーレは久しぶりにサロンへと向かっていた。

サロン復旧までの二週間……まぁそんな長い間ではなかったがサロンで休憩出来なかった分、多少疲れが溜まっていた。

ジュラルバーム家にはニレの他にも使用人が大勢居るので従える側として、それなりの立ち振る舞いが求められる。

そうなると完全に気が抜ける場面というのが少なくなる。

メゾーレにとって時計塔のサロンは一人になれる憩いの空間となっていた。


(今日は久しぶりだし、ゆっくりしましょうか)


そんな事を考えながらメゾーレがサロンのドアを開けると。


「……あら、いらっしゃい」


何故かルビーがメゾーレを出迎えた。


「……え?何?どういう事?どうして貴方かここへ?」


 思わずメゾーレも素で聞き返してしまう。

状況が呑み込めず頭上に大量の?マークを浮かべてフリーズしているメゾーレに給湯室からワゴンにティーセットとお菓子を乗せて運んできたニレが答えた。


「あーそれはですね、ここに謝りに来た日の帰りに……」


・・・


「……そういえばあのオジョーサマっていつもあそこで何してんだ?」

「え?別に普通だよ。休憩したりお菓子食べたりして寛いでるよ?」

「マジかよ!ズリーなオイ!」

「でも権力者って皆そんなもんじゃない?」

「………………」


 まあそうか、そんなもんか……という沈黙が一行の間に漂った。

だけどそれだけで終わらないのがこいつ等だ。

沈黙の後、ふと思いついた事をマイが口にした。


「…………私達もあのサロン、使えないかしら?」


 ジュラルバームの住人なら畏れ多くて思いも付かない様な提案だが、皆この街に来て日が浅いからか、それとも若さ故の恐れ知らずなのか、マイの提案に他の三人もその提案に乗り気になった。


「学校に専用の休憩所があれば、確かに便利でいいわね」

「……でもあのお嬢様、嫌がるんじゃねーか?」

「たしかにねえ……あ、そうだ。お嬢様がダメならダメ元でその上、旦那様に頼んでみようかな」

「上ってジュラルバームの現当主にか!?マジかお前……」


・・・


「……という事がありまして、実際に旦那様にお伺いを立ててみたところ……」


 ニレがポケットから携帯端末を取り出して証拠の画面をメゾーレに見える様に差し出した。

メゾーレはそれを見ながら目を見開き絶句している。

そこには『いいよー』というシンプルな返事だけが書いてあった。

その後ろに『あの子にもっと積極的に他人と関わるように言っといてね』と追加のコメントも添えてあった。


「おま……っ!!貴方なんて事を……!!」


極めつけに風呂上りの恋が身体をホカホカさせながら浴室から出て来た。


「いや~いい湯だったぜえ~!ウチの風呂より広いでやんの~」


遂にメゾーレがキレた。


「出て行けえええええええ!!!!!!」


 メゾーレのあまりの剣幕にこの日はここで解散となった。

しかしこの四人、揃いも揃って心臓に毛でも生えてるのか、次の日からも平然とサロンにやって来る様になったのだった。

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