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竜の塔に閉じ込められたお姫様、但し英雄は来ない  作者: 渡辺 佐倉


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傷物の姫君2

竜の研究はよく進んでいる部分と、あまり進んでいない部分があるらしい。


といってもお姫様にはよくわからない魔法の理論の話ばかりで具体的にわかるところは一つもなかった。


分かってきたことは、竜の中にある魔法使いの意識を消さない方法、それから竜に姿形を変える魔法がかけられるかもしれないという事。


全くわかっていないのは、竜の呪いを受ける者がどう決まっているのか、そして竜が魔法使いに戻る方法。

そして、真実の愛が必要な理由。


金を欲する竜等分かりやすいものを集める竜もいる中、なぜこうやって時々真実の愛というよくわからないものを欲する竜がいるのか。

そして過去同じように姫君をさらってきた竜は真実の愛を得られたのか。


魔女たちが調べたらしいが分からなかった。

金が足りなかったから呪いがとけなかったのか、呪いを受けたものによって欲するものが変わるのかについても規則性は見つからない。


そして、竜の求めている真実の愛が何かは誰にも分からないそうだ。

竜自身も渇望する気持ちがあるのにそれが何かよくわかっていない。


「でも、心が異形に乗っ取られないのであれば、それでいい」


竜はそう言った。

彼曰く、獣になってしまうのが一番恐ろしいらしい。


魔法使い達が帰った、深夜、竜はお姫様に「元々、人ではなかったから人で無いのは怖くはないんだ」と言った。


それから「でも、そう思う心が、死の谷を越える前に塗りつぶされてしまうことの方が怖い」と言った。

竜は塔に首を伸ばしてお姫様を見ていた。

とてもとても小さな声だった。


お姫様以外に聞かせるつもりのない小さな小さな声だった。

それが、お姫様には竜が見せた弱音の様に見えて、けれどお姫様には何もできず、かける言葉もなく、そっと竜の頭を抱きしめる様にしがみついた。


真実が何かはよく分からないけれど、きちんと愛を知りたいとお姫様は思った。

知識は付いているけれど、お姫様は相変わらず愛というものを受け取ったことが無かった。

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