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魔王が死にたい理由

我は負けた。死を踏みにじる異壊神と名乗る化け物に我は殺された。勝たなきゃ、殺さなきゃいけない戦いで負けたのだ。

「ねえ、君、いやお前は何がしたいの?」

いつの間にか、黒く染まった空間その中で我は目の前の黒いボールのような存在に話しかけられていた。

?「ここは?地獄?天国?お前は誰なんだ?」

疑問に思うところを聞いてみる。

「ちっ、先にこっちの質問に答えて。」

質問に答えないと答えてくれないらしい。しょうがない。

「質問というと何がしたいかか、その答えは簡単だ。死にたい、それだけだ。」

そのボールは、ゆったりと跳ねながら言う。

「違うんだよなー、うーんまぁいい、あとでまた聞くか。じゃあ、教えてやるよ。」

「ここは天国でも地獄でもない、お前の精神世界で僕は闇神さ。お前は異壊神に負けてここに来た。」

闇神?精神世界?どういうことだ?

「分かったか?分からなくても別にいい。じゃ、お前の質問には答えた。次はこっちだ。何でお前は死にたいんだ?」

「何でお前に話さなきゃならない。」

「別に強制はしない。だけど、やらなきゃお前はまた負ける。」

「誰に?」

異壊神(いかいしん)に」

「何でそんなことが分かる?」

「わかるよ。この世界で人知の力を越えた奴らは化け物と呼ばれる。そういう奴らは芯を持ってるんだ。

勇者は正義を、神は世界を守ることを、お前の友であった龍は知識欲を、だが、お前にはそれがない。死にたいことが芯になるかもしれない、だが、お前はちゃんと定まってないんだ。

一応言っておくけど、僕は世界を守ることが芯だからね。お前の芯を決めることで世界は守られるから聞いてるんだ。」

正直、話したくないが、こいつは本当のことを言ってるのだろうとわかる。そして、我は死を踏みにじるあいつに勝たなきゃいけない。

「芯を決めたとして勝てるのか?」

「勝てる。断言できる。今の時点のお前でもスペックは最強だ。普通負けることはない。しかし、お前は負けた。だが、芯を決め、二段目の封印を解き、すべてを活用できれば負けるはずがない。」


「分かった、話す。」

と言っても話すことはあまりない。我が死にたい理由は本当にシンプルで普通の魔人よりも寿命が長ければ絶対に陥るものだからだ。


======================


「魔王サマー、いつまでやるんすか?」

もう名前も覚えていない彼女は釘を打ちながらそう言った。

「まだまだだ。せっかく魔都の大部分はできたんだぞ。細かいところはちゃんとやるんだ。」

その時、魔都はまだ完成しておらず、闇を操る力(ブラックボックス)もまだ手足のように操ることはできなかったので細かい作業はみんなで協力してやっていた。

「魔王様、時間よろしいでしょうか。」

息を切らせながら、やってきた。彼はそう言った。

「家に来てもらってもいいでしょうか?」

「あぁ、いいぞ。」

ここで元気に返事をしてしまったのは今でも後悔している。


家に着くと、寝ている魔人がいた。彼は、魔都を作るのに最も貢献したとも言っていい存在だった。彼は我が来たことが分かるとゆっくりと起き上がった。

「魔王さま、魔都はどうですか?」

「相変わらず仕事の話か、もうすぐ完成だ。後は、魔都大門を作るだけで終わるだろう。」

「よかったです。私は魔都大門には携われませんし、私の仕事は終わりましたね。」

「ん?まだまだやってもらいたいことなどたくさんあるぞ。」

「ふふ。まだ働かせるつもりですか。」

その後は何の意味もなく、他愛ない話をするだけだった。もう我も覚えていない。

だが、帰るときに言った言葉が「また。会いましょう」と言ったのは覚えている。


=====================


次の日、起きると静かだった。

すると、家のドアが開いた。前、我を呼びに来た彼だった。彼は泣くのを抑えながら言った。

「魔王様、来てもらっても構わないでしょうか。」と


案内された先では皆泣いていた。そして、そこには眠るように死んでいた昨日話した魔人がいた。

寿命だったそうだ。寿命で死ぬ魔人は初めてだった。

我は、魔窟から魔人が現れる前はリジェと暮らしていたため、寿命で死ぬのを見るというのを初めてだった。

そこからだ。いなくなるのが怖いと思い始めたのは。


そして、そこから寿命で死ぬ魔人が出てくることになる。





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