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殺戮王は笑って言った、「俺を殺してくれ」と ~自己犠牲の輪舞~  作者: 遊可くるみ
12章

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惨劇×再来(2)

 アルテはコモモの家がある湖の畔で目を覚ました。小雨が降っている。


「……ん?」


「アルテさん、こんにちは」


「コ、ココココココモモさんっ!?」


 目の前にはコモモが居る。失明していたはずの目ではっきりと確認できる。


「えっ? あっ? 見えてる!? 治ってる? ん……? まさか、俺死んだのか?」


「私の能力が発動したんです」


「ってことは俺も生き返らせてもらえるんですか」


「ええ。生きる希望があれば、必ず」


 生きる希望と聞いてアルテは考えた。


「ヴィダートって本当に悪いやつなんすかね」


「?」


「俺、そう思えなくなってきたっつーか。殺そうと思ってたのに殺せなくて。あいつら許せねーけど、俺たちと何が違うんすかね」


「……」


「俺も同じように人を殺してきたなって思うんすよね」


 アルテはぼうっと空を眺めた。


「ああでも、コモモさんを、その……傷つけた奴は、俺がこの手で処刑します」


 見ると、コモモは泣いていた。


「すみません! 嫌なことを思い出させて!」


「傷つけ合わなくていい世界があるなら、私もその世界を生きたいです」


「コモモさん! 俺、決めました!」


 アルテは立ち上がった。


「殺し合わなくていい世界を創ります」


 コモモはキョトンとした。しかしアルテの目は希望に満ちている。


 雨が止んで晴れ間が広がっていく。


「コ、ココココ、コモモさん、あ……あの」


「?」


「大好きでした!」


 コモモは顔を赤らめた。


「最後にもう一度コモモさんの笑顔が見たいです! それでもう悔いはないです! お願いします!」


 コモモは照れながら、にっこり笑った。



 アルマスは目を覚ました。雨は止んで空は晴れている。悪魔の姿はどこにもない。あれは白昼夢だったのかも知れないと思ったが、アコマノは心臓を抉られていて動かず、アーリィの腹部には流血するほどの刺し傷があり、ルイーズの腹部には大きな穴が開いていて出血多量で目は虚ろである。


 アルマスはルイーズに駆け寄った。


「ルイ、死んじゃダメ。アナタが死んだら……」


「君……、やっぱり、僕のことなんてどうでもよかったんじゃないか」


「?」


「心から愛してたのに」


「私も愛してるわ」


「……」


「ルイ、死なないで」


「君なんて、愛さなければよかった……」


 その言葉を最期にルイーズは息をしなくなった。


「ルイ! 起きて、死んじゃダメよ。お願い。ルイ、ルイ、ルイ! あなたが死んでしまったら何もかも……、どうして上手くいかないの? あああああああああああああああっ」


 アルマスは発狂して再び失神した。


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