自衛隊と警察
山間をぬって通る道の両脇には田畑が広がる。
その道も徐々に、細くなっていく
2時間で到着する予定だったのだが、朝の9時出発して、ガソリン缶とガソリンを買い、途中食事に立ち寄っていたら、時間がすぎるのは早かった。
午後の1時をまわろうとしていた頃、ふもとの村が見えてきた。
村に入るなり、耳をつんざく爆音が鳴り響いた。
ズドーン
鈴竹「何事だ!」
小田「なんなの今の?大砲の音だよね。」
道のわきに車を1台止めるぐらいのスペースがあったので、慌ててそこに停車させる。
エンジンを止めて車を降り、注意深く辺りを確認する。
重厚なクローラの音
何やら巨大な何かがうごめいている。
鈴竹は、制服のまま、この場に来ていたので、革靴だった。
そのまま走るのは、いやだったので車の後部座席から、青いスニーカーを取り出して履き替える。
素早く履き替えると、「よし走って状況を確認しに行くぞ。」
小田「はい!」
そのままなにも持たずに、爆音のあった場所へ走った。
土地勘は無いが、小さな村なのだから、すぐに到着するだろう。
道の角を曲がっては、辺りを見まわす。
何度か角を曲がった先に、それらしき現場はあった。
道の真ん中に、パトカーが1台止まっており、恐る恐る近寄ると、警察官が2名その場で倒れていた。
鈴竹「大丈夫ですか。」
あわてて、警察官に走り寄る。
その場に膝を地面につき、手首を持ち上げ脈を確認しながら、軽く肩をゆすり声をかける。
脈はある、「意識は、ありますか。」
小田もそれにならって、声をかけた。
鈴竹が声をかけた方の警察官が、跳ね起きた。
警察官「いてて、ちくしょう、あの戦車ゆるさんぞ。」
鈴竹「戦車!」
分かっていたが、やはり戦車が動いているらしい。
しかし得体のしれない戦車に警察官2名で、対処するなんて、勇敢というか、無謀とまで思えた。
鈴竹「何があったんですか?」
警察官「えっと・・・えっ・・・あっ・・・自衛隊さん?」
鈴竹「そうです。鈴竹3尉と申します。詳しく事情を聞かせてください。」
警察官「自衛隊さんも知らないのか。なんだか戦車が動き回ってるっていう通報がきたから、俺だってそんなバカなと思ったよ。放置するわけにも行かないから、とりあえず見に行ったんだよ、そしたら遠くから大砲の音が聞こえてきて、急いで来てみれば、家が半壊しているわ、運動場のフェンスが吹っ飛ばされているわ。」
小田「えー私たちそんな凶悪な所、来ちゃったの?」
鈴竹「その戦車の特徴というか、何か映像は無いですか。また上に報告しますので、出来れば詳細な情報が欲しいのです。」
小田が様子を見ていた警察官2も起き上がった。
警察官2「えろ、あろ・・・」
あまりの衝撃を受けたのでロレツが回っていない。
警察官「お前はパトカーに乗ってしばらく横になってろ。」
警察官2「すいあせん」
ふらふらとパトカーの助手席側のドアを開けてシートに座った。
警察官「パトカーのドライブレコーダに映っているハズですが、これは警察署に行かないと開けられないようになっているんです。それよりあの、戦車止めないと。」
鈴竹「そんな凶悪なものを生身の人間で対処するなんて、無謀です。対処方法を考える意味でも、ドライブレコーダーの中身を確認させてください。警察署まで同行します。」
警察官「分かりました。署まで行きましょう。ここまで車で?」
鈴竹「はい、すぐ近くに止めてあります。パトカーに追走しますので、署までお願いします。」
警察官「はい、分かりました。」
鈴竹と小田は、車に乗って警察署に行くことになった。




