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テーブルに置かれた三人分の食事。スクランブルエッグにサラダ、バターがのせられたトースト。皿に盛られた食事からは湯気がたっていた。
誰もいないリビング。
無人のリビングにテレビから聞こえてくる音声が響いた。
「昨日、正午過ぎ、東京湾上空を飛行していた米軍機ブリッジオブピースが海上に墜落しました。現地のリポーターと中継が繋がっています。……佐藤さん?」
テレビの画面に米軍機が墜落をした付近の映像が映し出され、リポーターと思しき人物に視点が向けられた。
「こちら、昨日、昼過ぎに米軍機が墜落したとされる海上近くの高台に来ています。海上では在日米軍と自衛隊とでブリッジオブピースが墜落した原因の調査が行われています」
「佐藤さん。米軍機が墜落した原因はわかったのでしょうか?」
テレビ画面の端に小さな四角い枠が映し出されその枠内に映ったスタジオの司会者がリポーターに向けて質問を飛ばす。
「はい……、まだ墜落した要因と断定できてはいませんが機体後部が大きく破損していたとの情報が入っています。現場からは以上です」
テレビの映像が再び番組のスタジオに切り替わるとスタジオの司会者の顔がアップで映し出された。
「また新しい情報が入り次第、知らせてください。佐藤さん、ありがとうございました。……次のニュースです。またも痛ましい事件が起きました。昨日未明、港区の住宅街で三名の遺体が発見されました。三人の遺体は損傷が激しく──」
生活感漂うリビングにテレビの音声だけが流れ続けた──。
※
「大地。本当にもう大丈夫なの? 無理に学校に行かなくてもいいのよ?」
心配そうに見つめる母さんの瞳が俺を見つめた。
「うん。ケガはこの通りもう治ったみたい。それに今日、俺も学校に呼び出されてるんだよね? あの担任が俺の話をちゃんと聞いてくれるかわからないけど、ことの経緯をちゃんと話すって決めたからさ」
俺は昨日、母さんと父さんに今までのことを全て話した。二人共、俺の言うことを全く疑わず最後まで話を聞いてくれた……。俺の為に涙を流し、そして抱きしめてくれた。だから俺は全てのことを学校に話すと決めた。母さんと父さんにもうあんな顔はさせたくない。
「わかったわ。でも何かあったらすぐに先生に言うのよ。担任の先生じゃなくたっていい、ちゃんとわかってくれる先生は必ずいるわ。じゃあまた後で学校でね」
母さんの微笑む顔を見た俺は玄関を出た。




