013
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15時52分
帯渡島小中学校、職員室
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【ぼくくん】
「ぼくは転校初日から授業をブッチした、カイショーナシのクソガキやろーです……」
俺はこんこんとつのるサヤカ先生の説教を前に身を縮こまらせていた。
てかこええ。この人こええ、超こええ。
ノリがいいので軽い人かと思ったが、怒ると完全に別人格だ……。
目は下向き三角形、歯はギザギザ、今にも大口から火を吹きださんばかりである。
こええ……。
【サヤカ先生】
「聞いてんのかおい!」
閻魔帳で〝バーン!〟と机を叩く先生。
【俺】
「ひゃ、ひゃい! 聞いてまひゅ!」
【サヤカ先生】
「だいたいアンタもう中三でしょ? 進路だって早いとこ決めなきゃいけないのに――」
実のところ、その話はもう三度目で、オトナの長話にありがちなループ構造となっていたが、俺にソレを指摘するだけの勇気はない。
なお、仲良く足並み揃え脱走したアツシは家の手伝いを理由に解放されていた。
きたねぇぞ、アツシ……!
【俺】
(ん……?)
ふと職員室の入口の方に目をやると、レイコとシズクの二人がいた。
〝バカは死ね〟のような蔑みをダイレクトに送って来るレイコ。その後ろではシズクが必死に笑いを堪え、バシバシと薄い膝を叩きながらこちらを指さしている。
【俺】
(クソ、アイツら……! 覚えておけよ……!)
覚えておけも何も非はこちらにあるのだが、いかんせん腹に収まりきらぬモノがある。
……まあ、昔からのお決まりのようなモノだった。
俺とアツシがバカをやっていると、レイコが目ざとくソレを見つけ、横ではシズクがケラケラと笑っている。ちなみに、ミコトはこっちに来ることもあれば、手のひら返しでレイコの側へとつくこともあった(思えば多分、俺らに〝置いていかれた!〟と腹を立てていたのかもしれない)。
今日も脱走し島を遊び歩いていた俺とアツシを、昼休みの限られた時間だけで易々と発見し、先生へと通報したのはレイコだった。
曰く〝学級長の務め〟だとか。
返す返すも頭の固いヤツである。
【俺】
(でも……おっどろきだよなぁ)
そんなレイコが今、アツシと付き合ってるだなんて。




