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第31話 それははかなくきえて
赤がダイダイ色を飲み込んで黄色になる。
ホタルかと思った。
違った。
まぶしくない光。
光なのにまぶしくなく、森が暗いからこそ見える明かりのような。
プラウタくん、日記勝手に借りてゴメンね。
カメラをむけたらきっと見えなくなるような、そんな不思議な予感がする。
日記帳借りてスケッチさせてもらうよ。
(濃い鉛筆で書かれたスケッチ。線ではなく鉛筆で紙をこするように影を描き陰影で描かれたスケッチ。異様に頭の大きな小人のような、冗談みたいに身体の小さな猿のような、二本の脚で踊るような、跳ねるような、飛んでいるような二つの光る影。二本の腕は何か丸い眩しくない光をかかえて、何かとても大切なものを抱いているかのように、異常に大きな頭で頬ずりしているみたいに)
と、日記を書こうと開いてみれば、いきなりこんなもの描かれていても。僕にどうしろと? フウさん。
何を見たのか、何でこんなのを日記に書いたのか、聞いても「記憶にない」と言うばかり。
それにしても、なんなんだろう、この小人。この森に、何かいるんだろうか。
やっぱり、あのカレーに何かやばい草とかキノコとか虫とか入れたんじゃないのか?




