第23話 飛びたいから
僕はなんで空を飛ぶのか。
簡単だ。飛びたいから。
お祭り後、8月からちょこっとの夏期休暇がもらえる。働く人間にとってはこの短いけれども長いお休みは非常に貴重な時間なのだ。だから、ジェット機関への出向は8月の3巡目からの4週間のみと、社長が先方へ連絡してくれた。8月の休暇後は会社としてそんなに忙しくないって事と、僕としてもあんまり乗り気じゃないって事と、双方のバランスをとった時間だった。
新しい機械で空を飛ぶってのは確かにおもしろそうだけれども、そこに僕の意志がなく誰かの思惑で飛ばなければならないってのはすごくつまらなさそうだ。
まあ、まだまだ先の事だし、その時が来たら考えたらいいか。
などと思ってたけれども、緊急家族会議が行われる事となった。何故フウさんとチェリコ先輩が同席し、かつ、お祭りで安売りされていた地酒がずらりと並べなければならないのか。
「結局アンタはどうしたいのか? それが一番重要なとこだよ!」
と、母さんは強い勢いでそう言って、あとは地酒を楽しむばかり。そう。それが一番大事な事だってのは十分に理解しているし、僕としては楽しく飛びたいってのが大前提だ。楽しくないならば飛びたくはない。
僕の正直で真っ直ぐな意見であっというまに家族会議終了。それと同時に地酒利き酒大会が開催。
ていうか、今開催中。僕は明日も仕事で飛ばなければならないから早々に引いてこれ書きながら観察中。3人の性格の違いが出てなかなかおもしろい。
実況してみると。
母さんは飲むと言うよりも流し込むと言う勢い。絶対あれは味わってないな。酔うために飲んでいると言った具合か。もったいない。今口の中に流れていったの、けっこう高かったのに。
チェリコ先輩は何かいちいち文句をつけながら飲んでいる。そんなに文句があるなら飲まなければいいと思うのに、ペースも態度も変わらず、人生楽しいんだかわかんない雰囲気で飲んでいる。
フウさんは、実はあまり飲んでいない。昨日の二日酔いでまいったのか、飲んでいるふりをしてグラスに口をつけるけれども、その中身はほとんど減っていない。唇を軽く濡らすようにしているだけ。
母さんもチェリコ先輩もほぼ自分のペースで飲んでてフウさんにも僕にも目が届いていない。
と、フウさんがこっち見てる。僕が全然飲んでないの気付いたかな。にやにや笑いながらこっち来る。明日も僕はふつうにしご
何 を の ん び り 書 い て い る の や ら ー
プ ラ ウ タ く ん の 日 記 乗 っ 取 っ た ー 。
フ ウ ・ テ ナ




