#23読書感想「狂街怪談」(播磨龍次)
本の題名:「狂街怪談」
著者:播磨龍次
出版社:竹書房怪談文庫
読んだ本の数:23冊目
● ● ● ● ● ● ● ●
いやあ、夏だし怪談でも読むか……! と思って読んだのですが、前前から竹書房怪談文庫がすごく好きだったので、久しぶりに読めて嬉しいです。
口からムカデやミミズが飛び出してきたと思ったら、焦げた赤ちゃん人形を持った女が夜に新築住宅の窓をその焦げた肉のようなお人形で叩きまくったり、「おねえさん! 僕の手に釘を打って下さい!」と頼み込んでくる中年男性の幽霊が出てきたり、人を自転車で轢いた男が出てきたり。
もう、ヒトコワ&心霊のミックス具合が、好きです。
とんでもない出来事が次々に起きます。
怖いよりも、「面白い」と「次どうなるの!?」と「次の話はなに!?」という気持ちでページをめくる手が止まりませんでした。
ひとつひとつのお話は短いので感想を書くのが難しいのが怪談系の本の特徴でもあるのですが、この本は確かな面白さがありました。なんというか、次の展開への期待でドキドキしながら読みました。
怪談なので、「なぜ、そのおばけが出てきて、どのような恨みを持っていて、それはどのように解決されるのか」とミステリー小説のようには丁寧に伏線回収されたりしないし、理系書のようにことこまかに「原因や理由」などが書かれていないのも怪談本の特徴といえると思いますが、むしろそこが「宙ぶらりんにされるオチ(解決されない)」という点が魅力になっている。むしろ、宙ぶらりんにされてしまうからこそ、長くじわりと忍び寄るような怖さがそばから離れない。頭のすみに、恐怖がほんの少し残ってしまう。油染みのように、確かに。
そんな気がしました。
怖いのが苦手だけどほどよく快適に読めるレベルの怖いのを読みたいというよくばりな私のような人におすすめな本でした。怖さ自体はカレーの辛さで例えるなら、甘口と中辛の間くらいです。ちょっとグロテスクな肉塊や血の染みや、不気味なおばけの声や髪の毛まみれになるというホラーであるあるのやつなんかがありますが、でも、怖いのがにがてでも結構楽しめると思います。
ただ、本当に怖いのが苦手な方は夜中とかは読まないほうが良いかもしれません(笑) 怖さが尾を引くように影響を与えて翌日のお仕事や学業に差し障るかもしれません。




