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転移特典としてゲットしたチートな箱庭で現代技術アリのスローライフをしていたら訳アリの女性たちが迷い込んできました。  作者: 二十口山椒


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66/92

66:動画撮影開始

 アラギを動画撮影に機能を変更させたリリスはアラギの前で喋る。


「さ、配信が終わった直後だよー。みんな反省している頃かなー?」


 そういうやつらは絶対に反省していないだろと思うがそのことをわざわざ口にはしない。


 あいつらコメントで反省したと言ってもどうせ反省したwって書くから。それ全然反省してねぇよ!


「じゃああたしたちが楽しみにしている優斗のステータス振り分けから始めようか」

「ここはカットされるのかな?」


 視聴者に受けない判定でカットされるかもしれないなー。


「カットをしたら絶対に許しませんから」


 ただテレイアがいるからカットされることはないだろうな。


「そんなことはしないって。そもそも優斗から先でいいの?」

「はい、私は大丈夫です」


 リリスがエイルに確認をしたことで俺からということになった。


 俺のステータスを全員が近くにいる状態で開く。


『優斗

 Lv:8

 攻撃:1

 防御:1

 速度:1

 器用:1

 魔力:1

 魔攻:1

 魔防:1

 SP:882』


 俺はすでに見ていたからリリスとテレイアが初見となっている。


 二人にはないステータス項目に注目している。


「このSPが割り振るステータスなのか?」

「そうだ。エイルも同じだよな?」

「はい、私も882とあります」

「フリーダムステータスは一緒なんですね」

「そうだぞ。ジョブステータスも俺が剣士にしてもテレイアと同じステータスになる」

「なるほど……」


 だからこそランダムステータスが際立つというものだ。


「優斗は侍としてステータスを上げるのですよね?」

「まだ侍として突き詰めるかは考えている途中だ。エイルは?」

「私は弓使いとしてあげるつもりです。どうしたらいいでしょうか?」

「今は攻撃と器用は弓の強さに直結するからそれは上げていいと思う。あとは速度を上げるのもいいな」

「分かりました、ではそのように振り分けておきます」


 まだレベルは8なのだからバランスよく上げてもいい段階だ。後半になればちゃんと決めておかないとしんどくなるかもしれないが、それでも救済はあるしな。


 むしろ深く考えなければいけないのは俺だ。


 ダンジョンで再確認したがこの中で一番弱いのは俺だからしっかりと何を切り捨てるか考えないといけない。


 前半四つのステータスは必要だ。後半三つのステータスは必要になってくるかもしれないし使いたいとは思う。だけど前半四つを上げることが最優先だ。


「優斗はどうステータスを割り振るつもりだ?」

「前四つを均等に上げるつもりだ」


 できることなら防御を減らして攻撃か速度を上げたいところだけどそれをしたらもしもの時がな。


 だから俺は前四つを均等に割り振る。


『優斗

 Lv:8

 攻撃:223

 防御:221

 速度:221

 器用:221

 魔力:1

 魔攻:1

 魔防:1

 SP:0』

「できた」


 ステータスを一気に割り振ったことで確実に体が強くなったのが理解できた。


 ……まさか自分の能力で自己改造をする日が来るとは思わなかった。いやまあ筋トレみたいなものか。


「私もできました」


 俺に続いてエイルもステータスを割り振ったから確認をする。


『エイル

 Lv:8

 攻撃:351

 防御:1

 速度:183

 器用:351

 魔力:1

 魔攻:1

 魔防:1

 SP:0』

「ん? 防御は割り振らなくてよかったのか?」


 俺が言った三つの項目にしか割り振っていないエイル。


「はい、優斗が守ってくれるのですよね?」

「あぁ、それはもちろんだ」


 守りはするが俺が守らなくてもいいだろとは思ったがそんなことは関係ない。嫁さんを守るのは旦那の役目だ。


「テレイア、これからどうする?」


 こっちの準備はできたから次何をするかテレイアに聞く。


「……ダンジョンも気になりますが、サブクエストを見ておきます。二階層にもセーフエリアがあるんですよね?」

「大体どの階層にもあるな」

「それならサブクエストを見ておいた方が戻らなくて済みます」

「分かった、サブクエから進めよう」


 休憩時間が終わったからお弁当箱とレジャーシートを家に瞬間移動させる。


「誰からでもいいんですか?」

「あぁ、テレイアが決めてくれ」

「はい」


 テレイアがどのサブクエにするか少し考えてから口を開いた。


「ではあの人形にします」


 テレイアが最初に選択したのは困ったなーと言っているウサギの人形だった。


「話しかけてみればクエスト概要が知れるぞ」


 俺の言葉にテレイアがウサギの人形に向かい話しかける。


「どうしたんですか?」

「おぉ! その姿は冒険者ですか?」

「えぇ、まあ」

「それなら冒険者さんに頼みたいことがあります!」


 その言葉と共にクエストの概要がテレイアの前に出てきた。


『クエスト名「巣の中に落とし物」

 クエスト受注レベル1

 ウサギの人形は困っているようだ。

 報酬

 経験値:1000 マネー:1500

 受注/キャンセル』


 クエストの概要が出てきて受けるかどうかを決めるまでウサギの人形は止まったままだ。


 テレイアは迷うことなく受注を選択した。


「受けてくださいますか! ありがとうございます! 実は先程ストーンアントの巣に鉱石を採掘しに行ったのですが、そこで大事なお守りを落としてしまったのです。それを見つけてほしいです。もちろん報酬は出します!」

「はい、どんな落とし物ですか?」

「銀の指輪です。どうかお願いします!」


 そうしてテレイアはクエストを受注した。


「目の前に何か出てきているか?」

「はい、ストーンアントの巣に目的地が設定されています」

「俺たちには見えないクエストのガイドだ。まあ探すクエストなら正確には示してはくれないがある程度の場所なら教えてくれる」

「隅々まで探すわけではないんですね。それならよかったです」


 一番難易度が低い一階層の中で指輪を探すなんて面倒だからな。


 そもそも受注レベルは1なんだから難易度をあげたりはしない。


 ☆


 指輪探しのクエストを受注してからストーンアントの巣に入る。


 クエストを受けているのはテレイアだからテレイアが主導でダンジョンに入っている。


 ただそこまで奥に行かなくてもすぐに目的の範囲に入ったらしい。


「ここら辺です。ご丁寧に地図に範囲がかかれています」

「それならここら辺を探してくれ。ちなみに俺たちはクエスト受注者ではないから銀の指輪を見つけることはできない。それはクエスト受注者にしか見えないようになっている」


 他の人にも見ることができたら、それを回収されたらクエストがクリアできないようにされる可能性があると思って見えないようにしてある。


 まあでも俺たちしかいないんだから誰がするんだよって話だ。


 その思考はこのダンジョンを一般に向けて開放することを考えている。何を考えているんだか。そんなことは絶対にしないだろ。


「分かりました、では探します」

「あぁ、俺たちは周囲を警戒しておく」


 テレイアが銀の指輪を探しているのを見ながら周囲を警戒する。


 とは言ってももう一階層のモンスターではレベルが上がらなくなったからもはや敵ではない。


 テレイアやリリスのステータスなら不意打ちを受けたところで何らダメージはない。でもそういうことではないから警戒しておく。


「パーティメンバーも分かるようにしたらよくないか?」

「私たちも一緒に探せますから見えるようにしてほしいです」


 一緒にいたリリスとエイルにそれを言われた。


「そうだな。パーティメンバーは見えるようにしておくか。このあとにメンテをしておく」


 やっぱりこういうユーザーの声というものを反映させてよりよいゲームを作らないとな。


「ありました」


 そう話しているとテレイアはすぐに銀の指輪を見つけることができた。


 だが指輪を手に入れた瞬間にテレイアの近くに二体のストーンアントが出現した。


 油断していないテレイアはすぐさま剣を抜いて二体のストーンアントを斬って倒した。


 この姿を見れば冒険者として才能がありそうな冒険者に見える。いや実際にレベルやジョブステータスを考えれば今のテレイアは強くなっているだろう。


「ふぅ、これはなんですか?」

「トラップだよ。ゲームで言えば突然モンスターが襲いかかってきた! だな。こういうのはクエストの時に発生するようになっている。絶対ではないけどな」

「ダンジョンで油断してはいけないということですか、分かりました」


 テレイアは今まで弱者として冒険者でダンジョンに入っていた。


 だからそういうことはキチンと分かっているんだろうな。


 銀の指輪をゲットした俺たちはワンダー村に戻ってウサギの人形にテレイアが話しかける。


「おぉ、冒険者さん! 指輪は見つかりましたか?」

「はい、ここに」


 テレイアが銀の指輪を渡せばウサギの人形は跳び跳ねて喜んだ。


「おぉこれです! 本当に見つけてくださってありがとうございます! こちらは少ないですがお礼です!」


 ウサギの人形は何も持っていない手を差し出してから家の中に入っていった。


「経験値とマネーを受け取ったか?」

「はい、受けとりました。このマネーはどこで使えるんですか?」

「あぁ、それを説明していなかったな」


 まだ魔銅を売っていなかったりしていたからマネー自体手に入れてなかった。だから使い道を教えなくていいと思っていたが、サブクエで手に入ったからそこの説明をしておかないと。


「唯一サブクエを出していなかったあそこのカメの人形がいるだろ。あそこが一階層唯一のショップで、武具屋だ」


 ちゃんとカメの頭の上には『武具屋』の文字がある。


「そういやさ、この武器って壊れないな。武器の耐久度とかはない?」

「いや、初期配布の武器と防具だけが特別だ。初期配布のものは壊れないようになっている。もちろんその分他の武器や防具よりも弱いけどな」


 初期配布が壊れて何も武器がなくなる、みたいなことはない。


 甘いかもしれないがさすがに弱い初期配布くらいはこれくらいしておいていいだろう。


「ふーん、それならあそこで魔銅を売って武器を買った方がいい感じか」

「順当に行けばな」


 まだダンジョンで残っている要素が一つあるし、買取のことで教えていないことがあるからここで魔銅を売るという選択肢をしなくても大丈夫だが、それを言うつもりはない。


「武器を買い換えます」


 テレイアは万全を期すために武具屋に向かうことにした。


「いらしゃーい、何にするー?」


 カメの人形に話しかければテレイアの前に売り出しものの武具一覧が出てきた。


「……武器は一種類ずつしかないんですね」


 武具一覧を見ていたテレイアがそう口にした。


「この村は小さいからな。それにその武器を買えばまず一階層では十分すぎる性能だ」

「一本大体三千マネーですか。四人で一万二千マネー必要ということですか」


 さっきのサブクエだけでは一本すら買うことができない。


「魔銅を売りたいんですけど」

「魔銅だねー、それなら一個三千だよー」

「それなら四つ売ります」


 迷わず四つ売ったテレイアの所持金は俺たちの武器を買えるほどになった。


「そんな高く売れるんだ。素材ならもっと安くてもおかしくないのに」

「そうだな」

「あ、この顔は何かあるような顔だなー?」

「どうかな」


 リリスにそう指摘されたがはぐらかした。


 そうしている間にテレイアが四つの武器を買っている様子が見て取れた。


「買ったのでどうぞ」


 俺に刀、エイルに弓、リリスに大剣を渡したテレイアは新しい剣をすでに腰に身に付けていた。


 俺は渡された刀の詳細を見る。


『岩切

 アイテムレベル:10

 攻撃力+20 速度+15』


 初期配布刀よりも確実に強くなっている刀を装備する。


「ダンジョンに行きます」


 どうやら新しい武器を手に入れたことでサブクエよりもダンジョンに行きたくなったらしいテレイア。


「あぁ、分かった」

「サブクエばかりじゃ動画的につまらないからな、あたし的には全然あり」

「テレイアさんの好きにして大丈夫ですよ」


 俺たちに断るつもりは一切ないから頷いてから二度目となるストーンアントの巣へと向かう。

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