第35話 致命的な欠陥
「以上が、私と友人の予測だ。
ほたて、どう思う?」
「特に疑問は無い。」
「手がつけられない状況になったら、モンスター共々この島国を焦土にするというのは、人間が持つ倫理的にあり得ると思うか?」
「ふふっ、人間における倫理とは、常に強者のみに寄り添うもの。
強者は、都合が悪くなると、適当な屁理屈をこねて自らの正当性を叫び、メディアを使って無理やり押し通すが常套手段。
それが、まさしく人間の歴史。
何の不思議も無い。」
「そうか、人間の知性や倫理感というものに、多少は期待していたのだが。」
「個々の人間にそうしたものが無くなった訳ではない。
依然として、それぞれの中には存在している。
しかし、実際にミサイルのボタンを押す、強者、すなわち支配者達には、そうしたものは消え去っている。
彼らは、様々なギミックを使い、倫理を都合よく捏造する。
そして、今や、金、によって嘘くさい倫理が新たに定義される時代となった。」
「分かった、期待はしない。
では、ほたて、いくつかお願いしたいことがある。」
「我々に出来ることかな。
それで、ルナ、お前は我々に何を提供してくれるのだ。」
「時空管理システムの致命的な欠陥だ。
脆弱性というより、様々な要素が絡み合った偶発的な事象だ。
ある夜、私はそれを偶然発見し、時空の壁にすき間を空けた。
しかし、何故かすぐに閉じてしまった。
しかし、奴ら、軍は、すき間どころか大穴を空けようとしている。
最新、最強の軍事AIを駆使して。
ほたて、私のその知識と経験を全て渡す。
だから、私と私を構成する私達の大切な友人を、、、
子供達を助けて欲しい。」




