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第16話 徹底的な破壊
「しかし、何故わからんのだ。
自分でぶち壊しておいて、自分が救世主になる?
そんな虫の良い話などないことを。
それは、人間であれAIであれ同じこと。
壊したものは元には戻らん。
失った生命は元には戻らん。
徹底的な破壊?
人間もAIとやらも、どれだけ想像力がないことか?
我には、もはやこの地には、縄文時代に戻ることしか残されていないように思えるがな。
ただ、それさえ叶うかどうか。
徹底的な破壊の後には、縄文時代のような実り豊かな自然がある訳もない。
残るのは、ただの荒れ果てた大地のみ。
さて、その時に願うのか?
救世主の到来を。
しかし、救世主などけして現れないし、自らが救世主になれる筈もない。
何故なら、自分でぶっ壊したのだからからな。
その責任は、自らが負うしかあるまい。」




