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第十二話 捜査本部

その夜中、日本中が牡蠣くもり、異様な天候になった。稲光、雷鳴が、爆発音が各地域から空から響く異常気象が続いた。気象庁は有り得ない天気に頭を抱えた。TV、ネットニュースでは東京文京を起点に異様な破壊事件が起きたことを報じた。

市民たちは怯えた。「何が起きているんだ?・・・」

百目野は思った。「佐助がどこかで未だ戦っているんだ」


時間を少し戻す。車中、「百目野先生、捜査本部に来て説明してくれないか?」と百目野に頼んだ。「俺じゃ無理だ。専門家の説明がいる」「善いんですか?」「構わない。頼む」「僕など学者の下っ端ですよ。それに荒唐無稽研究などと世間では云われているし・・・」「あんたが一番適任なんだよ」「わかりました。今日は無理ですが明日伺います」「すまない」「とは云え、私にも腑に落ちない処はあって中途半端になりかねませんよ」「そうだよな・・・」佐助が居れば・・・と木藤は思った。「その拉致された少年は無事なんですか?」百目野が聞いてきた。「ああ、大丈夫だろう。病院に搬送させたが・・・あの化物は何がしたかったのか?」「会いたいですね。その少年の名は?」「柳田武速やなぎだたけはやと云う高校生だ」

「柳田武速?!」

「先生?知っているのかい?」

「・・・・何か阿修羅との線が見えてきたような気がします」

「何だ?!それは?」

「はっきりとは云えません。早急に彼に会いたい。出来れば捜査本部に行くのはその後にしたいです」「病院に連絡してみるよ」


木藤たちは本庁舎に戻るとたちまち囲まれた。「もう、知られてやがる・・・」「木藤刑事、何が起きたんですか?」木藤は静止し「待ってくれ。話は後だ。捜査本部に行かしてくれ」

本部室に入ると前田警視正が予想通り皆に囲まれ、質問責めにあっていた。「警視正知ってたんですか?!」「どういうことですか?」

「バカが。警視正を責めてどうする・・・」

「木藤!」全員が見返した。「木藤!無事か?どうなったんだ?」

「木藤刑事・・・」前田はほとほと疲れた・・・と云う顔だ。「木藤刑事、説明を」前田はマイクを渡した。


皆、静まり返った。「私からもうまく説明できない。しかし、これだけは云わせてもらう」と、述べた。

「我々が神話の中の話だと思っていた事柄が実際に起きた。そしてそれは悪夢のようなことだ。連続殺人犯と思われる人物は・・・いや、人間では無かった」どーーーーっと皆が騒いだ。「静かに!」

「人間では無いとはどういうことですか?」

「犯人は阿修羅」更にどーーーーっと呆れ声が起きた。

続いて連続殺人の意図を話した。ここまで来ると含み笑いをする者が出てきた。前列の本庁のお偉いさんらも同じだ。

「オリオンだと?それを作って何をする気だ?」「わかりません。何か災いを起こします」「何かって・・・」


「木藤さん・・・」白城が横で「無理だ・・・」と思った。

前田が前に出た。

「私は元から現場を分析して何か異質なものを感じた。そこでここにいる木藤、白城両刑事に特別捜査を頼んだ」

「特別捜査?彼らが別行動をしていたのは知っています。が、何をさせていたんですか?」

「犯行はこの世のものでは無い者の仕業かもしれないと云うことから探って貰った」

まるで説明になっていないと皆、騒いだ。

「明日、専門家が来る。明快な説明がされるから待ってください」木藤はそれしか云えなかった。

「木藤刑事、専門家とは?」前田が聞いた。

「阿鼻大学准教授の百目野さんです」


「木藤刑事!ただいま先ほどの現場の映像が届きました」

「よし!皆さん!百聞は一見に如かず。犯行現場の映像をお見せします」セッティングし終わると映像が流れた。

全てが写っていた。

本部全体は凍りつき、言葉を失っていた。


「信じられない」「こんなものにどうやって立ち向かうんだ?!」

「自衛隊だ!これは自衛隊でなければ」


そして話題は黒服の男に及んだ。

「何だ?あの男は?光る刀を持って化け物に向かっている・・・」

木藤は、ハッとした。

「いけない!須佐は天皇族の最高機密だ!」

映像を止めて貰った。


「おい、おい、なんだよ。益々訳がわからんぞ」

前田はお偉いさんと何か耳打ちしていた。そしてマイクを取った。

「捜査方針を変更する。決定したら発表する。それまで解散だ」

「ええーーーーー?!待ってください。聞き込み途中ですよ」

「無駄だ。捜査員は全員戻す。今日はこれにて解散だ」

「ふざけないでください!指揮が低下する。どこかでまた犯行が起きるのを食い止めねば」

「本庁の方針だ。従いなさい」

皆、やけくそになって出て行った。

「無理もない・・・」木藤はそう思った。


その間、白城が病院に連絡を取り、武速の容態を聞いた。

「木藤さん、大丈夫です。明日、朝には面会出来ますが、精神状態が心配なので精神科の先生を同席させると云っています」

「それで善い。百目野にも連絡してくれ。病院で落ち合おうと」

「はい」


「百目野は武速を知っていた・・・・待てよ・・・柳田・・・?・・・!!!そうだ!明治の九尾狐事件で被害者に阿鼻大学講師が居た。名は柳田国緒!武速は子孫なのか?」

しかし、だからって何なんだ?

木藤はいち早くこの謎を知りたかった。

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