↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/23

9話:突撃!マヨヒガへ


「はぇ〜ここにマヨヒガがあるのかぁ」


 あれから歩くこと1日、俺らはマヨヒガにたどり着いた。と言っても今見えてるのは竹林だけなんだが。

 しかもメチャクチャ霧が濃い。俺の出す陽炎が薄く見えるくらいだ。


「……本当にここにあるの?」


「行くには手順がある。後ろについてきて」


 ホントにあるのかマオに聞いたらなんか変なルートで竹林を歩き始めた。

 ひとまず一緒について行くとなんか急に開けた場所に出て来た。マヨヒガって家だと思ってたけどこりゃ村みたいな大きさだな。


「へー、ここがマヨヒガかぁ」「とっても広いですわ!」


「その前に……。その妖刀は物置に置いて行って。誰かが抜いたら困るから」


「ん?あぁそうだよな」


 ちょうどいいや!この妖刀が何かは知らんけどこのまま捨てて行こう!と言っても誰かが抜いたら困るし……。よし。


「倉庫はここか。地面柔らかいしここに掘ってこの妖刀埋めちまおう」「それが一番いいと思いますわ!」


 土掘って~埋めて~ハイ終わり!じゃーなクソ妖刀二度と出てくるなよ!ふぅ。コレで一つ厄介事は捨てる事が出来たな!んじゃマオに武器を置いたって言っておこうかな。


「おーい終わったぞ~」


「ん。了解。まずはお姉……姉さんに会いに行こう」


「へー。お前の姉ちゃんってどこにいるん?」


「普段はあの大きな……」「マオ~?」


 なんか後ろからいきなり巨乳の女がやって来たな……。コイツも巨乳族か。銀孤と同じような大きさのくせに身長低いってマ?大丈夫なのかよ色んな意味で。

 ……いやマオが借りてきたぬこみたいに大人しくなったからコイツが姉ちゃんだろうな。耳もへにょってますわ。


「ね、姉さん……」


「今日はどこに行ってたのにゃ~?」


「う、うぅ……」


 マオが怒られてら。コイツいっつもどっかにほっつき歩いてるの?怒られてるのも可愛そうだし俺があいだに入ってやるかぁ。しょうがねぇなぁ。


「まぁまぁそこまででいいっしょ」


「にゃ?……そう言えばこの可愛い子は誰だにゃ?」「可愛いって言うな!」


「あ、その二人はボクが助けて……迷ってたから連れて来たんだ」


 何ィ~可愛いだと~?!これは俺の顔じゃねーの!……まぁ褒められて悪い気はしないが。

 それよりこの……黒猫ちゃんは普通に髪の毛真っ黒っすね。真逆だ……


「にゃぅ……。それにゃら仕方ないのにゃ。でもちゃんと次からはどのくらい時間がかかるか言って欲しいのにゃ」


「うん。……ごめんなさい」


「謝ったのならそれでよしだにゃ!」


 あら案外アッサリ終わったな。まぁ姉妹で仲が良いのはいいことだ。しかしこんな場所にどうやってこんな村を作れたんだろうな?


「あ、アタシは『灰猫(ハイネ)』って言うにゃ!さ、二人も一緒に家に来るのにゃ!」


 と言う訳で何ともテンションの高いマオの姉、ハイネに連れられて俺ら二人はマヨヒガの奥辺りにあるデカい家に案内された。この辺がこのマヨヒガの中でも一番繁栄しているらしく、あちらこちらに店らしき家がある。


「アレらは?」


 とりあえず指さしてマオに聞いてみるとちゃんと教えてくれた。


「あの辺はボクらと一緒にここに来た妖怪たちの家。武器とか作ってる人もいるんだ」


「じゃその槌もか?」


「ん。これは『黒鉄の塔(ブラック・ダイヤ)』。あの家にいる爺さんがボクの為に作ってくれたんだ」


「はえ~。まぁ後で行ってみるかな」


 とは言え今はハイネについて行ってるから寄り道はしません。マヨヒガで迷ったら笑いものですわい。


「どーぞ!ここがアタシ達の住んでる家だにゃ!」


 家に入ると中は結構広く、二人で住むには明らかに広すぎる気がする。聞くと元々ここは旅館だったらしく、人がいなくなった後でハイネ達が住み着いたのだと言う。


「元々は旅人の旅館として作られた村だったのを再利用してるんだにゃ!」


「ん。だから色々とここにあるんだ。ちなみに奥にはお風呂があるよ」


「お風呂ですわ?!それでしたらお姉さま、お風呂に入りますわよ!」


 お、おぉ。急に元気になりやがったなコイツ……。そんなに風呂って入りたいモンかねぇ?水浴びをしたいだけならその辺の池とかで充分だろ。それより寝たいんだが……


「え、別に俺は……」「良い訳ありませんわ!!!お姉さまクッサいんですわ!」


「──そこまで言う?」


「特に尻尾の付け根の部分が……う゛お゛ッ゛クッサッ!!!クッセマジクッセ~ですわホントクセになるホントヤッベオ゛ッホもっとかがせてくださいまし」


 嗅ぐな嗅ぐなそんな部分!人間でも一番臭い部分だろうが!……人間にはねぇよ尻尾は!そんでお前もケツを嗅ぐんじゃねーッ!揉むんじゃねーッ!!!!

 思いっきりゲンコツかましてやろうか?!お!?


「んまぁその……。アタシも賛成だにゃ」「ボクも」


「え?俺そんなくさい?」


野生ケモノの匂いがする」「一瞬敵かと思ったのにゃ」


 ──そんなにか。そんなになのか。別にこのくらいなら気にならんと思うが……。えっそんなに酷い?顔しかめるくらいなの?

 そう言えばキョウトでもたまに苦言を呈される事はあったな、すみませんねェ、自分性根が平民出身なモンで。ちょうど父親がトウホクのこの辺出身なもんで。


「ほらお姉さま!そんな(ゴミク)……じゃなくて貧相な服も脱いで!」


「でーっせめて許可を取れッ!いきなり脱がせるんじゃねぇコラ!ってか早いな!?」


「……見られて困るほど胸も無いのに?」「お?喧嘩か?喧嘩するかコラお前もねーだろオラ」「……ん、喧嘩する?」


 そんな事がありつつも銀孤に無理やり服を脱がされ、もうほぼ無い胸をバカにされたりしたが風呂場にやって来た。後でマオは泣かせてやる……。別に良いけど!気にしてないけど~!!!


 一応風呂は男女で別れているようで、実質銭湯みたいな扱いの様子。入る奴とかいるんだ。今は誰もいないけどな。


「では一緒に入りますわよお姉さま♡」


「ん!?ちょ、ちょっと待て!そう言えば女子風呂かよ!」


「?何か問題がありますの?」


「いやダメ……。ダメじゃないのか。いやでも元々はってあーもう!説明しにくいなぁ!せめて一人で入らせて欲しいってうおでっか……」


 そうだった……。今俺は女!すっかり忘れてたけど女なんだ!


 ぐぬぬ……最近忙しかったせいですっかり俺が女だと忘れてたよ……!見ろ銀狐を!男だったら十人中二十人が振り返る巨乳だぞ!?俺だって反応するわい!女の体なのになぁ!!


 で!今からコレと一緒に入るんだぞ?!風呂に!!!いくら今俺が女だからって気まずいんだよ!だって元は男だもん!


「あーもう!離せ!離せって!」


「ダメですわよお姉さま!お姉さまは可愛いのですから、ちゃんと綺麗にならなくては!」


「可愛いって言うな!抵抗するからって抱いて持っていくんじゃねーよ!!」


 抵抗虚しく、俺は銀狐に風呂まで連れて行かれている。腕と胸で挟まれているので身動みじろぎ1つ出来ない。男なら誰もが羨む状況(シチュエーション)だろうな!

 顔を上げればいやでもクソデカい二つの西瓜パイオツが見えてくる。無い男の部分が反応しそうでイヤですわ!


 ここは風呂に視界を向けて現実逃避しよう。ここは風呂としてはかなりデカい。大きさはよく分からんが大体50人くらい同時に入れるだろう。多分。これだけの温泉があるって事はこの辺りに源泉でも湧いている感じか?


「とりあえずお姉さまの尻尾は銀狐が洗わせていただきますわね♡」


 そんな事を考えていると、銀狐が俺を胸から引きずり出して無理やり風呂椅子に座らせてきた。もうこうなると下手に抵抗すると銀孤がくたばりそうなのでどうしようもない。

 無言で銀狐にモフられる俺。ちゃんと石鹸で洗ってくれているので文句は言わないが、それにしたって凄い近い。息がかかってくる。尻尾もモフモフしおって……!


「ひあぁ……!」


「はぁ~モフモフな尻尾ですわ~♡銀狐もこのくらいのモフモフ感が欲しいですわ……」


「うぅ……。敏感なんだからあんまりスリスリするな……。お前だって七本も尻尾があるじゃねーか」


「銀狐の尻尾はそれほど大きくありませんわ!」


「だけどさぁ」


 まぁ確かにコイツの言う通り、俺の尻尾はかなりデカい。俺の身長と同じくらいの大きさがある。それに対して銀狐はと言うとかなり小さい。身長の半分以下だ。

 まぁデカすぎて若干邪魔になってるところはあるんだけどさ、寝るときに抱きしめて寝るとよく眠れるんですよコレが。


「にゃーっす!一緒にお風呂に入るにゃー!」


「どわぁ二人目!」


 そんなこんなで尻尾を洗われていると風呂場にハイネがやって来た。後ろにはマオも一緒だ。それよりも裸で俺の前に来るのが問題なんですよ!目に毒!破廉恥(ハレンチ)ハレンチ!ハレンチ警察出動だ~!


「にゃ?体洗ってるのかにゃ~?一緒に洗ってあげようかにゃ!」


「いらないいらない!別にやらなくていい!」


「……姉さん。洗うならボクを洗ってよ」


「にゃ?マオがそう言うなら仕方ないにゃ~!」


 何とか巨乳二人に挟まれるって言う状況になるのは防げた……。まぁそれでも銀狐の胸が俺の頭に乗っかってくるけどな。


「それにしてもシャワーもあるとは驚きですわ」


「確かにな」


 しかし……。妖怪の住む場所とは言え結構技術関係は高い気がするな。

 特にシャワーだ。コレがあると言う事は相当な技術者がいるはずだ。何せこのシャワーってヤツは結構面倒な加工がいると聞いた事がある……。


「コレで良しですわ!さ、今度は銀狐の尻尾をモフモフしながら洗って「先に入るからな」あぁんお姉さまったらいけずですわ~!」


 後ろからですわですわと鳴き声が聞こえるが無視。そのまま風呂に入る!


 ふぅ……。こうしてデカい風呂に入ったのは何日ぶりだ?ほとんど体を洗う時はその辺にある川とか池とかに入って雀の行水って感じだったし。

 やっぱりデカい風呂は違うな。……あれ、涙が……。


「ふぅ……。面倒でしたわ。ってお姉さま?!何故泣いているんですわ?!」


「いや……。こうして安心(リラックス)して風呂に入るなんて久しぶりだなぁって思ってさ……」


「ですわ……」


 ──よし。しばらくここに住もう!どのみち俺の目的は達成できなかったんだ、だったら開き直って……妖術の研究に励もう!


高評価感想ブクマいいね待っています!!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。