40話 外に行き過ぎ
「今、何とおっしゃいました」
アーシャが聞く。
「アンドロイドです」
「どこから来たのですか」
「異世界です」
はぁ、とため息をつくアーシャ。
「……予想していた反応と違う」
「一体どのような予想をしていたのかは分かりませんが、あなたが今、大ボケをかましているということは確かです」
「なんでー」
アホの子、タカシ。
数秒間、アンドロイドたちを見つめるアーシャ。
一度、深く深呼吸をし、
「……お話をお聞かせ願えますか」
「そう来なくちゃ」
タカシは満足げにうなずく。
「やっぱりさ、世の中は需要と供給なわけよ」
「で、外を見なきゃいけないなーって思ってさ」
「どっかに、働き口で困ってるやついないかなーって探してたら――いたのよ」
「異世界に」
「しかも、人類に奉仕するために作られたのに、その人類がいなくなったっていう」
「今の俺たちにとって、理想みたいな人材が」
「……それで、その異世界から連れてきたと」
「そういうこと」
「……はぁ……頭が……」
アーシャがこめかみを押さえる。
「アーシャさん、大丈夫ですか?」
理恵が心配そうに声をかける。
そのとき――
アンドロイドの一体が一歩前に出る。
「初期挨拶プロトコルを実行します」
わずかに間。
「本日より労働支援を開始します」
「与えられた任務に対し、最大効率で対応します」
「何卒、よろしくお願いいたします」
村に、アンドロイドがやってきた。




