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32話 平和的
「アーシャ、ちょっと相談に乗ってほしいんだが」
「何でしょう」
タカシは、夢で起きた出来事を簡単に共有した。
「……そんなことがあったんですか」
「ああ。だから今後は、村の外にも目を向ける必要があると思ってな」
「何かお考えは?」
「常識的で、平和的にいくなら――やっぱり会社だな」
「ノアの整備会社を外に作る」
アーシャは小さく頷く。
「妥当ですね」
「ただ、これは第一歩だ」
タカシは軽く肩をすくめる。
「“メイドインジャパン”ってあるだろ。ああいう感じで、いいものを外に流していく」
「それで、この村に注目を集める」
「これまで以上に人は受け入れるつもりだ」
一拍、間を置く。
「ただ――そのうち入りきらなくなる」
「だから相談なんだが」
アーシャを見る。
「土地を買おうと思う」
「正確には、国が管理してる未使用地だな」
「金でまとめて押さえる」
アーシャはわずかに視線を動かした。
「資金面は問題ありません」
「現在の売上と利益はすべて管理していますので、取得は可能です」
タカシは軽く頷く。
「なら問題ないな」
「細かいところは任せる」




