25話 量産体制
村の集会所。長机と椅子が並び、数人の村人が座っている。
タカシは前に立っていた。
「えーと、今回はこの村に工場を作ろうと思います」
ざわつく村人たち。
「工場って……何の工場だ?」
「こちら、NOAという新端末を量産するための工場です」
「NOA?」
「とても便利な端末です。そうそう、一度お使いになってみてください」
説明が少し雑で、理恵が横で小声で補足する。
「生活支援端末です。騒音などは一切出ません」
一人の老人が腕を組み、慎重に言う。
「わしらはそういうの、正直苦手だしな……」
アーシャが静かに口を開く。
「脳の一部機能を拡張します。使用方法も組み込まれています」
アースが1人の老人に近づき、触れる。
「……ん? ニューラルリンク・コアを使用して、これは……確か、こうしなければ実装できなかったはず……。いや、冗談じゃない、ここまで直感的に動くとは……何という精密さだ」
クォンタム演算ユニット、オートメーション思考モジュール、シンクロナイズドAIチップ、何ということだ
そんな感じで ボソボソと 話し始めた
タカシは少し考えたあと、自信満々に続ける。
「危なくないか、ですか? 全く持って大丈夫です」
村人の一人がさらに訊く。
「その工場を作ると、俺たちに何があるんだ?」
タカシは即答した。
「人が来ます。人が来れば金が動きます。そうして、この村を発展させたいのです」
数秒の間。村人たちは顔を見合わせる。
「……まあ、若い人たちが来るなら悪くないか」
ぽつぽつと賛同の声が上がる。完全な納得ではないが、拒否でもない。
タカシは軽く頷いた。
「ありがとうございます」
その様子を、少し離れた場所で見ているアーシャ。
何も言わず、ただ静かに村人たちを見守っていた。
「因果律操作ですか」
仕組まれた結果




