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異世界転生もの(仮)を書こうと苦悩する小説家(自称)の日常  作者: 104


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とにもかくにも

 さて小説を書こうと決めてからどのくらいの月日が経ったろう。正直覚えていない。私がどんな仕事をしているのかここで語る気はさらさらないが、繁忙期だったこともあり、ついこっちの方は疎かになっていた。


 で、ちょっと落ち着いたので本腰をいれようというわけである。


 何から手をつけていいか悩んでいた私だが、とにもかくにも、書きだすことが大切なんだと自分に言い聞かせた。


 ということでパソコンの電源をつけワードを立ち上げ、小説家っぽく横長で縦書きにしてみた。学生時代の作文などで馴染みのある400字詰めにしようと思ったが、なんかパソコンだとピンと来ず、適当な文字数にしかならなかった。それは私にしかわからないことだからよしとしよう(結果、横書きになったことも)。


 繁忙期で忙しかった時期にまったく小説のことを考えてなかったわけではない。なのでちょっと冒頭を書いてみたのでよかったら読んでほしい。


            ×   ×   ×


 突然、夜中に目が覚め、散歩に行きたい衝動にかられた。

 いつもの見慣れた街並みも、月上がりだけが眩しくて不思議な感じがした。

 そこは廃墟のはずなのに映画館が建っていた。吸い込まれるように中に入ってゆくと迷いも無く一番後ろの席に座った。すると映写機がカタカタカタと動く音が聞こえる。スクリーンは白いまま何も写っていない。不愉快な気持ちが増してゆく。

 たまらず立とうとした。

「そのまま座っていて」

 すぐ隣から女の声が聞こえる。声の主を見ようと横を向こうとしたら、

「ちゃんと前を見て」

「何も写っちゃいないよ」

「目を閉じて、心で見るのよ」

 素直に騙されようと思った。女の声に従い、目を閉じる。

 様々な色が混ざり合い、形になってゆく。横にいるはずの女のことなどすっかり忘れ、目の前に広がる光景を夢中で追いかけた。

 何かが始まるとき、いつもこんな風だった。


            ×   ×   ×


 私的にはいい出だしだと思う。とにもかくにも一歩前進だ。

 しかし、これに満足してしまって先に進まない。というかこの先がまったくノープランだ。でも褒めてもらいたい。何も書いたことのない私がこれだけ書けたことを。


 そうやって第一歩を踏み出したのだが、これだけの文章で満足してしまっている自分がいた。内心、まずいとは思ってはいるものの達成感でいっぱいの自分がいることもまた事実だった。


 この後を続けることが大事だ。でもこの物語に固執したら先に進まないかもしれない。


 書く準備は出来たので(勝手にポジティブに考えている)ちょっといろいろ街を歩き、小説の題材を探してみようと思った。


 これもまた進歩である。

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